京の考え方の強い地域
大阪府は隣の京都府と同じく、長年京が存在していたことで、天皇のお膝元という考え方が根強い地域です。
様々な風習がその考え方から生まれているため、大阪府のお葬式の風習やしきたりなどは、京都府やその周囲の地域と似ている部分が多いのが特徴です。
京都府では「友人形」、大坂府では「いちま人形」
全国各地で友引の日には葬儀を行わない考えは一般的です。
京都府ではわけあって友引に火葬を行う場合、「友人形」を身代わり人形のように棺に入れる風習がありますが、大阪府では「いちま人形」とよばれる人形を棺に入れます。
水引きの色は黄と白
一般的に香典袋で使う水引の色は白と黒ですが、天皇のお膝元の関西地域では、この色は皇族が使う色という認識が強く、色が一緒で混乱してしまわないように、黄と白の色合いの水引を一般人は使うようになりました。
最近の関西地域ではだんだんとそういった考え方が薄まりつつあるため、大阪府では白と黒の水引を使うことも増えてきたため、両方の色を使う考え方が混在しています。
どちらの色にするべきか事前に確認をしておくとよいでしょう。
供花に樒塔
関西地域の供花に使われる花は樒が多いのも特徴の一つです。
大阪府も他の関西地域と同じく、樒を使う場合が多いです。
放生の儀式
仏教の儀式の一つに「放生会」という儀式があります。そこから派生した儀式が放生の儀式です。
神道にもその考えが取り入れられているため、全国各地で行われている儀式です。鳥や魚を放生の儀式というのを簡単に説明すると、鳥や魚を逃がす儀式です。
捕らえられた生き物を逃がすことでその命を救い、徳を積むという意味があります。
多くの場合「放鳥」という名の儀式で鳥を放つ行い方をします。
大都市ならでわの悩ましい部分
大阪府は関西地域でも中心部として栄えていて、人口の増加が著しいです。
人口が増える事で、亡くなられる方の人数も自然と増えるため、大都市には特有のお葬式の悩ましい事情が存在します。
火葬場や斎場が予約待ちなことも
東京都や神奈川県などの関東の大都市圏と同じく、大阪府でも膨大な人口が原因の火葬場や斎場不足が目立ってきています。
解決方法も他の地域と同じで、公営の火葬場や葬儀式場を増やして充実させています。
大阪府は伝統的に自宅葬の多い地域だと言われていましたが、最近では斎場を使っての葬儀が増えてきています。
自宅葬の割合が減ってきたことも斎場不足の原因の一つと言えます。
薄れつつある古くからの考え方
昔ながらのお葬式の風習やしきたりは全国各地で薄まりつつありますが、大都市では他の地域から人が集まってきていることでその傾向がさらに強まっています。
大阪府の中でも特に大阪市などの中心部などではその影響が顕著になっています。