死亡診断書、ここから喪主となるあなたの葬儀進行が始まります。
日程の決め方(一般的な葬儀)
1.火葬場の予約をとる
2.宗教者の都合を確認する
3.遠方から足を運ぶ参列者の宿泊先の手配
4.友引の日を避ける
5.年末年始にかかった場合
この5点の都合から、葬儀社と話をし、日程を決めていきましょう。
1.お葬式の日程は、火葬場の日程に合わせて決まります。
希望地域で火葬場を探してもどこも予約でいっぱい、一週間以上空かない、などというケースもあります。葬儀社と相談し、早めに予約を入れましょう。(この後述べますが、火葬場の休みは「友引の日」「年末年始」が殆どです)
※火葬は法律により死後24時間経たないとできません、日程調整の際お気を付けください(危険な感染症など特別な死因の場合を除く)。またご遺体は3日から4日ほどドライアイスによって安置、保存できます。それ以上になりますと、ドライアイス代、葬儀社スタッフ技術料等で安置代が嵩んでいきます。以上の点も考慮し、日程を決めましょう。
2.檀家が多い、遠方にあるお寺さんの場合、希望どおりの日程ではお願いできないことがあります。
しかし、遠方にあってもそこが菩提寺なら、遠方から来ていただくのが原則です。困難な場合は、近くにある同じ宗派のお寺を紹介してもらいます。ただし、戒名は菩提寺につけてもらいます(菩提寺があるのに、住職の了承を得ず葬儀をすると、納骨を断られることがあります)。
※どの宗派か不明な時は親族に確認してください。確認しても菩提寺や宗派が不明な場合、菩提寺がない場合と同様に葬儀社からお寺を紹介してもらいます。
3.まずは訃報を電話連絡し、出欠と宿泊先の空き状況を確認します。
出席できる方たちの都合を訊き、日程に考慮します。自宅に来客者用スペースがある場合は、自宅に宿泊していただきます。不可能な場合は、葬儀場にできるだけ近い宿泊先を手配します。(葬儀は法事と違い自主的なもので、本来、宿泊費・交通費は遺族側が払わなくてもよいのですが、今後のお付き合いを考慮、またご家族としっかりと相談し、払うかどうか決めてください)
4.友引の日を避ける
「死者が友を死に引き寄せる」といわれ、友引の日の葬儀は縁起が悪いといわれています。迷信からの習慣に過ぎませんが、前述のとおり、友引は火葬場が休みであることが多く、たとえ迷信であってもやはり友引の日は葬儀をしないほうが無難でしょう。
※ちなみに、通夜は友引の日に行なっても問題ありません。
5.年末年始にかかった場合
・1月4日以降にする(お正月(三が日)は火葬場がお休みです)
・1月8日以降にする(1月7日の松の内の時に家族や近親者だけで密葬を行ない、その翌日8日以降に改めて参列者を呼んで葬儀を行なう
上記5項目に注意し、次のスケジュールに当てはめていきます。以下は一例です。
1日目:臨終の日(逝去された当日の夜)、仮通夜
・お迎え、安置、葬儀社との打ち合わせ、納棺、身内だけで通夜(仮通夜)を行ないます。
・葬儀社に「死亡診断書」を渡し、死亡届や火葬許可証などの手続きをお願いします。
・職場や学校など関係者への連絡、喪服の準備、供花や供物、精進落としの手配などを行います。
2日目:参列者を迎えて行なう本通夜(逝去された翌日の夜)
3日目の午前中:葬儀
3日目の午後:火葬(※友引の日、年末年始を避ける)
その日の朝に亡くなられた場合は1日目に本通夜、2日目に葬儀と告別式、火葬となります。また、3日目の葬儀、火葬は前後します。関東から北では「骨葬(火葬をしてから葬儀を行なう)」という日程が多いようです。
本通夜スケジュール(目安は3時間)
・通夜開始2時間前には弔問客を受け入れる準備をします。
香典の受け取り、受付など事前に決めた役割や段取りを確認、芳名帳や筆記具など必要なものを用意しておきます。会葬礼状、供物、供花に記載されている名前に誤りがないか確認します。
・通夜開始30分前、受付開始
喪主も受付担当と一緒に弔問客へ挨拶をする
・通夜開始20分前
喪主は遺族とともに着席
・通夜開始
僧侶の到着とともに通夜を開始します。進行は葬儀社が行ないますので、喪主は段取りどおり進んでいるか、頭の中で確認しましょう。
・通夜開始10分後
僧侶の読経が始まります。喪主、遺族、一般参列者の順に焼香をします。
・通夜開始1時間後
焼香と読経が終了、開始から約1時間程度で通夜式は終わりとなります。喪主から参列者に対して挨拶。通夜振る舞いが控えている場合は、その案内も含めて伝えるようにします。僧侶の退席、通夜は閉式となります。
・通夜式終了10分後程度~
通夜振る舞いの開始(約1時間)。
・通夜振る舞い終了後、葬儀・告別式の準備
一般の会葬者が帰られた後、親族、葬儀社と翌日の葬儀・告別式の確認作業をします。
葬儀スケジュール
・葬儀開始1時間前
喪主、親族は葬儀社と受付の準備をします。会葬礼状、会葬御礼品などの用意もします。この時間の間に、弔辞・弔電の名前、順番が間違っていないか等の確認もします。
・受付開始
葬儀開始15分~20分前までに着席していただくため、遅くとも葬儀開始15分前までに受付を終わらせます。
・葬儀開始
進行は葬儀社が行ないます。
・葬儀開始約10分後~
読経、弔辞・弔電の奉読が始まります(通夜では先にお焼香がありましたが、葬儀ではこの後行なわれます)。
・葬儀開始約20分後~
お焼香が始まります(通夜と同様、喪主、親族、一般の参列者の順にお焼香をします)
・葬儀開始から約40分
お焼香の終わりを見計らい、司会者が葬儀の閉式を伝えます。
・葬儀開始から約45分
いよいよ出棺です。最後のお別れを伝えましょう、そして、喪主から順に棺へ釘打ち(石打ち)をします。
・葬儀終了から30分前後(納めの式)
火葬場に到着後、喪主は係員に「火葬許可証」を渡します。お別れの儀式「納めの式」が執り行われます。僧侶が同行している場合は読経、そして焼香をお願いします。
・火葬は約1時間~1時間半かかります。
遺族や同行者は控室で待機します。
・骨上げ(火葬から約1時間~1時間半後)
喪主から順番に血縁が深い順に二人一組で、まずは遺骨の歯、そして足から順番に上へと骨を箸で拾い、骨壺に納めていきます。(※「分骨」を希望する場合は、あらかじめ葬儀社に伝えておきます)
・還骨法要、初七日法要(約30分程度)
火葬、骨上げが終わり次第、自宅もしくは斎場に戻り、還骨法要を行ないます。僧侶に読経をお願いし、ご焼香をします。
・精進落とし(法要終了後、約1時間)
※最近では、葬儀の後に続けて初七日法要を行ない、火葬の間に精進落としで料理を振る舞う場合もあります。喪主は最初と最後に挨拶をします。これで、葬儀一式の終わりとなります。
日程の決め方(一日葬の場合)
スケジュールは一般の葬儀の「通夜」を省いたスケジュールとなります。
日程の決め方(直葬の場合)
逝去された翌日(24時間以上安置経過後)、火葬のみを行なって終了となります。
・火葬前にお別れの儀式(僧侶にお経をあげてもらいましょう)をします
・火葬後に「骨上げ」をします
精進落としをする場合は、一般の葬儀と同様、1時間程度を目安にしてください。