ある人が亡くなっても、その人が使用していた身の回りものは自動には消えてくれません。そこで我々はその人の死後、身の回りの品々について遺品整理を行います。遺品整理にあたって、その方法は主に「処分、売却、保存、寄付」のどれかを選択することになります。そこで今回は、そういった遺品の寄付についてご紹介します。
寄付は主に2種類あります!
寄付といっても方法は2種類あります。
1つは現物を寄付する方法、もう1つは遺品の売却代金を寄付する方法です。
まずは現物寄付について、この場合の寄付は「何を寄付するか」と「どこへ寄付するか」で寄付を受け付けている様々な団体の中から、目的にかなった団体を選びます。多くは団体側が寄付品目を列挙しているため、参考にするのが良いでしょう。遺品の寄付を受け付けている団体を3つ紹介します。
幅広く受け付けてくれる「国際社会支援推進会ワールドギフト」
1つ目は、「国際社会支援推進会ワールドギフト」です。
おそらくここが最も広い品目の寄付を受け付けている団体です。書籍から玩具、衣類まで幅広く海外途上国への寄付を求めています。同団体は寄付された品々のリサイクルに努めている点も注目できます。
妊産婦の支援に力をいれている「ジョイセフ JOICFP」
2つ目は、「ジョイセフJOICFP」です。
この団体は主に海外途上国の妊産婦の支援に力を入れています。妊産婦の支援ということもあり、衛生面への注意から衣類などの寄付は受け付けていませんが、書籍やCD,DVDの寄付は受け付けています。
家電も受け付ける「認定NPO法人Bridge For Smile」
3つ目は、「認定NPO法人Bridge For Smile」です。
この団体は児童養護施設から巣立ち、社会で自立するための支援を行っています。
寄付を受け付けている品目としては、施設から社会進出のために進学する道具として古本を、また施設を出て独立するための生活必需品として新古品の家電を挙げています。家電という品目は他では扱ってくれないものとして注目できます。
遺品の売却代金を寄付してくれる「ボランティア宅本便」
次に遺品の売却代金を寄付する方法について、古本買取販売の大手であるブックオフが行っている「ボランティア宅本便」というサービスをご紹介します。
このサービスを利用してブックオフに書籍を引き取ってもらうと、ブックオフが買取価格を査定して、その金額が提携するNPO団体に寄付されます。我々としては書籍を引き取ってもらうだけのため、最も簡単にできる寄付活動と言えます。他にもチャリテイーバザーなどに出品するのも寄付の1つの形と言えるでしょう。
寄付の精神とは「要らないもの」ではなく「まだ使えるもの」
最後に寄付を行う際の注意点について、遺品整理の品を寄付する時、我々は寄付品に対して「もういらないもの」という気持ちを持ちます。しかし寄付品を受け取る側からすれば、これらは「これから必要なもの」にあたります。
したがって、「まだ使える」品を寄付するという心構えがなければ、寄付収集はゴミ収集となんら変わりがなくなってしまいます。故人の大切な遺品を、さらに必要としている方々に利用してもらうためにも、寄付にモラルは欠かせません。