「遺品整理」というと、いわゆる「故人の形見」を整理するというイメージを思い浮かべることと思います。もちろん、これらを整理し処分することは周囲の方々の気持ちの整理のためにも重要ですが、この時に1つ気をつけなけれなならないアイテムがあります。それは「パソコン」です。そこで今回は「パソコン」延いては故人のオンライン上に関する遺品整理についてご紹介します。
遺品整理で最も大事なのは個人情報!
なぜ遺品で「パソコン」の処分に気をつけねばならないのか。
それは、パソコンには大切な「情報」が詰まっているからです。
故人が生前利用していたパソコンには、仕事上取り扱った「社外秘」などの情報が載っている文書ファイルや、写真には残していない家族と撮影した画像、さらにはインターネット上で契約していたサービスなど、パソコンをそのまま処分してしまっては取り返しのつかない情報が数多く詰まっています。またこれらの情報のほどんどが故人本人でないと処分の可否を判断できないものです。
そこで、遺品整理の中でもパソコンに関する情報は生前整理として事前に行っておくのがベストでしょう。情報の生前整理を手助けしてくれるサービスとして、Yahoo!エンディングというものがあります。
データ削除にかぎらず、死亡時に送信されるメールやネット上にお墓も作成可能
このサービスでは大きく3つのことを行ってくれます。
1つ目はメッセージ送信サービスであり、死亡時に登録してあるアドレスのもとに、故人が生前に書いたメッセージが届きます。これである日ふと数年来の友人が訪ねて来たら、亡くなっていたという悲しいことも防げるでしょう。
2つ目はメモリアルスペースサービスといい、所謂ネットのお墓をつくるサービスです。今の時代携帯電話からもインターネットに接続できることと併せて、故人の人となりが詰まったメモリアルスペースが、形見としても利用されるでしょう。
最後3つ目は、必要なデータの削除やサービスの停止です。これは、ヤフーエンディングを利用する最大の目的と言えます。事前に指定したデータを死後、インターネット上から削除してくれるだけでなく、月額料などが発生する課金サービスの停止も自動で行ってくれます。情報の取り扱いが叫ばれる昨今であるからこそ、こうしたデリケードな分野は故人本人が生前に整理しておくべきでしょう。
元気なうちに処分することが何よりも大事!
このようなオンラインの遺品整理や生前準備は、インターネットが我々の生活において占める割合を大きく伸ばしている現状から推察するに、より利用されるだろうと思います。
ただし、高齢者の方々にこうした遺品整理に関するインターネットサービスを十分に利用できるか、という課題はあります。この利用課題は現在普及されつつあるライフラインの利用から独居高齢者の安否を確認する「見守りサービス」と連動して解決されていくべきでしょう。
ともあれ「情報」のような大事なものは、自分が元気なうちに処分することが一番です。