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胎児にも相続権はある?遺贈はできる?死産だった場合はどうなる?

雨が続く連休中、スカイプを使って雑談に興じていたのだが、途中で友人とその配偶者から、何時になく真剣な表情で相続について相談があると言ってきた。曰く、母親の胎内に居る子供に相続権はあるのかと言うことだった。


妊娠中に家族や身内が亡くなった

詳細はこうだった。友人の配偶者の実父が三ヶ月前に老衰で亡くなったとのこと。更に筆者が相談を受けた二週間前には、友人の配偶者の実兄が心筋梗塞で急逝したと言うのだ。相続人は存命中である実母、友人の配偶者、その実兄であったが、実兄には子供が居なかった。しかし、実兄が急逝した直後に実兄の配偶者が妊娠中であったことが判明したとのことだった。

このような場合、母親の胎内に居る子供に相続権はあるかないかで、友人の配偶者家族とその親戚達の間で揉め始めている。何とかしたいというのが内容であった。結論は、胎児にも相続権がある。


相続を規定している民法は出生後でなければ権利は有しないとされているが

相続についての規定がある民法によると、第3条には「私権の享有(生まれながらに持っている)は、出生に始まる」となっている。どういうことかと言うと、人のあらゆる権利を有するには、生まれてからでないと始まらないということになる。生まれて初めて人(自然人)となり、あらゆる権利・義務を有することになるとされる。

では、相続についてはどうなるのだろうか。前述の規定をそのまま援用すると、生まれていない胎児には相続権はないことになる。従って、友人の配偶者の場合だと、相続人は実母(実父にとっては配偶者)と友人の配偶者のみということになる。


僅かな時間差で相続権が消失するという不合理を解消するために胎児にも相続権を与えている

もし、友人の配偶者の実兄が急逝する直前に子供が出生していて、出生後に急逝していたとすれば代襲相続により子供(亡くなった友人の配偶者の実父から見れば孫)に相続権が発生するが、このような時間の僅かな差で相続権を失うという不合理を解消するため、更に出来る限り亡くなった人の近親者に財産を引き継がせるという相続関係法令の精神に整合させるため、民法には第886条1項「胎児は、既に生まれたものと見做す」という規定を設けて胎児に相続権を与えているのだ。

辛い話になるかもしれないが、民法第886条2項において、「前項の規定は、胎児が死体で生まれたときは、適用しない」と規定されている。つまり、母親の胎内にいる時点では生存していれば相続権は発生するが、死産であった場合には相続権は消滅してしまうことに注意されたい。


しかも胎児には遺贈(遺言で財産を遺すこと)も可能!

余談ではあるが、胎児にも遺贈は可能(民法第965条)となっているので、状況によっては相続税対策としても一定の効果があると考える。一考に値するのではないだろうか。

最後に、友人達は納得のうえで弁護士を紹介して欲しい旨筆者に依頼してきた。その場で弁護士に連絡(休日だったが快諾してくれた)し紹介しておいた。相続税が発生する場合には、税理士も紹介する旨伝えておいたので、特に問題無く解決できると考える。このような事例は、稀に発生する。全く無関係ではないものと考えるが、可能性の一つとして気に留めておいてもいいのかもしれない。


ライター 与太郎

記事掲載日:2020/08/03

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