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ライトノベル業界を席巻する異世界転生ブームと若者の死生観の変化

ここ数年、書店に足を運ぶと『転生したら~』のようなタイトルのライトノベルが大量に平積みされているのを目にするようになった。これは「現代に生きている普通の人間が異世界に転生してそこで冒険を繰り広げる」という設定のファンタジー小説である。だが「現代に生きている普通の人間がひょんなことから異世界に行ってそこで冒険を繰り広げる」という設定の作品は昔からたくさんあった。それなのに、どうして今、このような異世界を舞台にしたファンタジーが流行っているのだろうか。


転生して異世界に向かう

かつて異世界を舞台としたファンタジーの主人公たちは、ひょんな事から異世界に行ってしまい、何とかして元の世界に戻ろうと苦労したものである。ところがこの『転生したら~』のようなファンタジーの主人公たちは元の世界に戻る方法を探ろうとしない。なぜか。それは従来の異世界を舞台にしたファンタジーと近年売れている『転生したら~』のようなファンタジーでは、異世界に移動する方法に大きな違いがあるからだと思われる。

ひょんなことから異世界に行った場合、異世界に行く方法は扉をくぐったらであったり本を読んでいたらであったりと、さまざまだった、だが『転生したら~』のようなファンタジーでは、主人公が異世界に行った方法は共通している。それは転生、つまり生まれ変わりである。


何もかも都合がいい天国のような異世界

『転生したら~』のようなファンタジーにおいて、現代に生きている主人公はごく普通の人間である。そんな人間が何かしらの理由で死を迎え、かつて楽しんだゲームのような異世界に転生、つまり生まれ変わるのだ。

生まれ変わったからには既に別の人間だし、今いるのはかつて憧れた世界なのだから、元の世界に戻ろうとしないのも当然と言えば当然かもしれない。しかも生まれ変わった先の異世界で、主人公は何かしらの強力な超能力を持っていたり、モテモテだったりする。

対して生まれ変わる前の前世においての主人公は、ぱっとしないサラリーマンやOLだったため、彼らは前世に執着を持つことなく新しい人生を楽しむのである。物語であるからには当然、敵も登場するし逆境も存在する。だがそれらは、立ちはだかったかと思えば主人公の能力で存外あっさりと解決してしまう。要するに、主人公たちにとっての異世界は何もかも自分に都合のいい「天国」なのだ。


どうして異世界が天国になったのか

科学万能の世の中になり、日本人が神や仏の存在を心から信じる事が出来なくなって、すでに長い時間が経過している。神も仏もいないのであれば、昔から伝わる死後の世界の伝承を信じることも出来ない。それなら死後の世界はどのようなものでもかまわないのではないか。

たとえば自分が楽しんだゲームの世界に行けるのであれば、そのゲームの世界こそが自分にとっての天国なのではないか。おそらく『転生したら~』のようなファンタジーが多く書かれた背景には、そのような考え方があるのだろう。そして、それが多くの人々に受け入れられたということは、そういった考え方に同意する人々がたくさんいたということではないだろうか。

自分の憧れたゲームのような世界で恵まれた立場に転生する。これこそが日本の若い世代の死生観であり、新たな天国なのかもしれない。


ライター 森田
生まれ変わったら第二王子とか中途半端だし面倒くさい

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