先日久々にテレビを見ていた。某番組にて霊柩車の特集が組まれていて、思ってもみなかった内容だったので、最後まで見てしまった。今回は霊柩車について思ったことを綴ってみたい。
死を連想させる宮型霊柩車は自然と減少していった
ネットにおいても記述のあるとおり、最近葬儀の際、ご遺体を搬送する宮型霊柩車の需要が減少しているという。
確かに筆者の記憶でもここ10年程度筆者が参列した葬儀で、宮型霊柩車を見たことは無く、洋型霊柩車が全てだった。街中においても宮型霊柩車が走行している場面を見る機会は皆無であった。
何故需要が減っているのかは様々な検証がなされているが、葬儀の概念が時とともに変化していき、派手な外観を持つ宮型霊柩車が嫌悪された結果であろうと考える。
当然、葬儀費用も宮型霊柩車を使用した場合には高額になることが多いらしい。テレビにおいては、日本国内の事情を説明した後で、以外な国での宮型霊柩車の需要について触れられていた。
なんと、それはモンゴルであった。
モンゴルでは走るお寺として好印象!
どうやらモンゴルでは宮型霊柩車が、お寺を想起させ、人気があるというのだ。
そんなモンゴル国内の事情と、日本国内の事情から日本国内において過剰となっている宮型霊柩車がモンゴルへと輸出されているとのことだった。
それぞれが抱えている事情はともかく、ある程度丸く収まっているように見えたので良いことなのだろう。
ちなみに宮型霊柩車のお値段は…
もう一つ筆者が注目したのは宮型霊柩車の製造費だった。
遣り過ぎではないかと思われる位、贅をつくした装飾だ。最初金メッキしただけだろうと高を括っていたが、車両によっては全て24金の金箔を専門の職人が丁寧に貼った車両もあり、最も高額な車両の費用は総額で4000万円だと言う。
高額な車両は、個人での購入は無理で、法人所有となるが、車両の維持費や減価償却等の経費を考えると、葬儀社の負担はかなりのものになるはず。
このまま宮型霊柩車は消え去っていくのか…
筆者が幼少の頃、霊柩車と言えば宮型霊柩車だった。
他に知らなかっただけなのかもしれないが、街中で見かけると両手の親指を隠して霊柩車が通過するまで親指を隠し続けていたものだ。懐古趣味を気取るわけでもないが、やはり葬儀と言えば宮型霊柩車と連想してしまうのは、年齢の所為なのだろうか。
テレビを見た後で、一番印象に残っていたのは葬儀社の駐車場にて綺麗に整備されつつも出番の無い状態で待機している宮型霊柩車の画像だった。何か寂しそうにも見え、まだ活躍できると抗議している様にも見えた。
筆者の葬儀の際、人生最後に乗る車として考えてみることにしよう。その時は直接見ることはできないし、乗り心地を感じることもできないだろうが、面白そうだ。ただ、金額が気になるから相見積もりを取らないといけないだろうから、準備しておくことにしよう。