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簡易化する葬儀や法事 オンラインにしてまで行う日本人の感性

「理性的」であれと言い、「感情的」にはなるなと言う。理性的は褒め言葉だが、感情的は悪口であるらしい。理性的、合理的、個人主義…クールでドライなスタンスが好まれる昨今である。人間関係は適度な距離を取り、昔ながらの古臭い慣習は捨てられていく一方であるように思われる。それでも日本人は死者を含む他者との関係をドライに割り切ることができない何かを持っている。

簡易化する葬儀や法事 オンラインにしてまで行う日本人の感性

「お盆の歴史は浅い」とコロナ禍での一斉外出を批判した古市憲寿氏

新型コロナウイルス感染拡大の危機に瀕している状況で、2020年はお盆による帰省も自粛の気運が高まり、帰省する人は著しく減少した。こうした中、お盆の帰省について社会学者・古市憲寿氏が、お盆の歴史は浅く明治、精々が江戸時代にしか遡れないとし、お盆を日本の伝統文化として国民の一斉外出につながることを批判していた(TOKYO MX「田村淳の訊きたい放題!」2020年8月19日放送)。

氏が指摘するように、お盆が庶民に浸透し現代に見られるような形式が定着したのは江戸時代であるとされている。しかし歴史が浅いからと軽く扱うのも早計ではないだろうか。「愛」「自由」「個性」などといった概念も明治時代に西洋から輸入されたものであり歴史は浅い。それらに比べるとお盆の歴史自体は古く、飛鳥時代には原型を見ることができる。

合理的かどうかが重要視されるようになってきた日本

古市氏に限らず、進歩的な知識人の位置に立つ人達は近代的、合理的な思想を展開しており、伝統文化とされ国民に浸透している風習、慣習に対して否定的なスタンスを取っている事が多い。当然先祖などの死者との交わりとしての墓参りなどは、無くても良いものだと考えている。たとえお盆の庶民化が平安時代から行われていたとしても、氏の立場からすればお盆やお彼岸などは、非合理的、非科学的、かつ半ば強制的なアンシャンレジームの名残であり、それを否定することに変わりなかっただろう。そして実際にも法要や葬儀の形は合理化・簡易化の一途を辿っている。

簡易化する葬儀や法事法要

近年ではドライブスルーによる法要が注目された。車に乗車したまま10分で終了するという。さらにコロナの影響によるステイホーム化が進むと、オンライン葬儀、法要が注目されている。住職が読経する様子をネットで配信し、遺族、親族はじめ参列者はパソコンの画面越しに手を合わせたり焼香をする。コロナ禍の状況下においてはやむを得ないにしても、以前よりこのように簡易化された参拝や法事は広がりを見せており、不真面目、不謹慎との声も当然ながらあった。

簡易化(オンライン化)してまで葬儀や法事法要を行おうとする日本人

だが、筆者はこのような簡易化について、むしろそこまでしても法要を行うのかと感心してしまう。簡易化の流れの中で、死者を悼む気持ち、死者と対話するという気持ちが薄くなり、やがては途絶えてしまうのではないかとの危惧はある。しかし本当に面倒ならばドライブスルーやオンラインにまで手を出す必要はない。家で手を合わせれば十分である。それでもあらゆる手段を使って法要は行われている。報道の映像などを見る限りではどのような形であれ、法要は行いたいとの想いが表れていた。わずか10分ではない。たとえ10分でも出向いて手を合わせたいという想いである。少なくとも誰も参りに来なくなった墓よりも、死者に誠意が伝わるのではないだろうか。次第にこれが事務的になり、世代が変わるごとに消えてしまう可能性はあるものの、形を変えながら引き継がれていく家も少なくはないと思われる。

古市氏のように合理的でドライに構える人は多く、これからはさらに増えていくだろう。それでも日本人の根本はドライにはなりきれないのではないだろうか。

日本人と湿度

細野不二彦 作「ギャラリーフェイク」(1992〜2005 小学館・ビッグコミックスピリッツ連載)に、興味深い考察がされていたので紹介したい。主人公の贋作専門の画商・藤田玲司は、長谷川等伯 作「松林図」について、このせまい日本で携帯電話が普及した理由を「湿度」であるとの持論を述べる。水墨画の最高傑作と呼ばれる「松林図」は、深い霧の中に松の木がぼんやりと浮かぶ幽玄な様相が描かれている。

「高温多湿の風土に住む日本人にとって、適度の湿度は生きるのに欠くべからざる条件なんだ〜略〜だからこそあの絵は、ずっと日本人の心を引きつけてきたのさ」

「長らく日本人は、他人と湿度を共有することでお互いを支え合ってきたのだ。個性の主張、精神の自立、お題目は立派だが、結果は周りの人間を切り捨てることさ。いつの間にか日本は、切り捨て切り捨てられた人間で、いっぱいになってしまった。ところが、それじゃあ湿度が足りなくて息苦しいのさ」

「そこへ携帯電話が現れた!!メールや通話を交わすことで、人々は、ひととき、湿度を共有できることを知ったのだ。携帯は湿度の“利器”となったんだ。」

「この先、100年も200年も経とうと、日本人がドライになることなど、きっとあるまいよ」(ギャラリーフェイク第24巻「湿度」)

携帯電話の普及と日本人が好む「湿度」

携帯電話(スマートフォン)は世界に普及しており、日本人に特に受け入れられたとは言えないが、日本人の心性と湿度を絡めたのは慧眼である。「浪花節」「義理人情」など、言葉としては死語に近い。それでも日本人は「お涙頂戴」を好み、常に「泣ける〇〇」を求めている。毎年恒例のチャリティー番組が「感動ポルノ」と批判を浴びながらも高視聴率をキープしているのは、その湿度故ではないだろうか。時代がクールでドライになろうとも、常に誰かとつながっていたいウエットな感性は拭い難い。そのウエットな関係は死者との関係にも要求される。いかにお盆やお彼岸が古臭い慣習だと笑っても、いかに葬儀や法要の形が簡易化しても、「日本列島に湿度があるかぎり、人々に、等伯の絵が好まれ続けるかぎり」死者を悼み、敬い、親しむ心は失うことはないのだろう。

ベタつきたい日本人

個人主義や近代的自我の概念は、西欧からの輸入品である。西欧文化・思想は砂漠のドライな風土で培われた一神教(ユダヤ、キリスト、イスラムなど)の影響下で形成されたと思われる。特に「個性」「人権」などといった概念は未だ日本人が体現しているとは言い難い。元々日本人には無理がある心性なのではないだろうか。死刑制度に対しても容認派が多数を占めるのは、被害者とその遺族の感情に寄せること大だからではないか。これを感情論とドライに切って捨てられるのは、西欧諸国並びに「進歩的」な思想を持っている人達であろう。非合理・感情論に溺れきってはいけない。それでも日本人はドライになりきれない。生者死者問わず、他者と常にベタつきたいという湿気溢れる心は弊害もあるが、やはり得難い美徳である。

ライター

渡邉昇

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