雨の季節を楽しむために、様々な色柄の傘が販売されている。曇天が続くと気分が塞ぎがちになるが、華やかな色柄の傘があれば気持ちも華やぐだろう。中には気分に合わせて複数の傘を用意する洒落た方がいるかもしれないが、その華やかな傘を葬儀に参列するときに使うのは避けた方がよい。葬儀に参列するときの傘はやはり黒がふさわしい。
雨天時の葬儀の傘も黒が基本。もしくは鈍色など地味な色合いのものがベスト
葬儀では喪服を着用し小物類もすべて黒で揃えることが基本となる。雨具についても基本としては黒が好ましい。黒い傘がない場合は、鈍色など地味な色合いのものを選ぶとよいだろう。
黒い傘でも金具や装飾が金色など派手な色合いのものは避けたい。できれば柄のないシンプルな無地の黒い傘がベストとなる。グレーや紺、深緑といった鈍色のものならマナーの範囲内になる。日ごろからこのような色合いの傘は1本くらい用意しておくといざというときに慌てずに済む。
女性の場合、日傘として黒い色の傘を使う人もいるだろう。晴雨兼用傘であれば雨の日にも使えるため、1本用意しておくとよいだろう。雨の日の葬儀に出会う確率は低いが、喪服の用意と同じように備えあれば憂いなしとなる。
華やかな色柄の傘しかない場合はビニール傘の利用を
急な葬儀で華やかな色柄の傘しか手持ちにない場合は、ビニール傘を利用するとよい。透明なものや白い色合いのビニール傘なら問題ない。派手な色柄のものを利用するよりも、ビニール傘の方がマナーに沿ったものとなる。
実際、傘をさしている姿を通夜や葬儀に参列している遺族が目にすることは少ないだろう。だが、やはりマナーとして派手な色柄の傘は避けた方が無難といえる。
雨天時の葬儀では似たような傘が多いため目印を付けておくと探しやすくなる
葬儀場に雨に濡れた傘を持ち込むと床が滑りやすくなるため、傘は入り口で預けることが多いだろう。そうなると、出入り口では同じような色合いの傘が多くなり、自分の傘がどれか探すのが大変となる。このようなときに備え、傘の柄の部分に目印をつけておくとスマートに探し出せる。
目印も派手な色合いのものは避けたいので、輪ゴムを付けておくなどシンプルな目印がおすすめだ。女性なら黒いリボンやハンカチを持ち手につけるのもよい。複数人で葬儀に参列するなら、ゴムやリボンで同行者の傘を束ね置いておくのも分かりやすくするアイディアだろう。
あとあと傘の取り違えなどにより、問い合わせをするようでは遺族に負担が掛かる。これを避けるように工夫しておくことも必要だろう。