戦国時代の名のある武将たち、幕末動乱期の志士たち、名画・名作を後世に残した画家や文豪たち。昨今テレビやゲームなどの各媒体に取り上げられ、話題となっているのが日本の歴史上で活躍した、いわば「歴史的有名人」である。
墓所見学のマナーとルールとは?
勿論、このようなお歴々が注目されたのは今に始まったことではない。そんな歴史ブームに端を発してか、近年話題に上っているのが、そんな歴史を彩ったお歴々の墓所見学である。きっかけはどうあれ、日本の歴史を築いてきた偉人たちが注目されるのは素晴らしいことである。しかし、悲しいかな。そんな喜ばしい面があれば、悲しくなるような問題が起きるのも致し方ないことなのだろうか。今回はそんな墓所見学におけるマナーやルールを紹介していきたいと思う。
まずは予約が必要かどうかを確認!
それでは早速お目当てのお墓にお参りしてみよう、と思い立つその前に確認しておくことがある。それはお参りしたいそのお墓が「一般公開されているかどうか」である。
日常的に訪れることができる先祖のお墓と違って、こういった歴史的有名人のお墓は一般公開されていない場合が多く、場合によってはお参りの際にお寺の住職に志納金を納めることもある。また上野・増上寺に眠る徳川歴代将軍が眠るお墓の様に、完全予約制となっているケースも存在する。
まずは目的のお墓を管理する住職や、霊園であれば管理事務所に問い合わせて確認をすることから始めるといいだろう。
触れない、騒がないなどの基本的なマナーは守りましょう!
お墓の状況を確認し、いざお墓参りに赴いた時にも注意が必要である。
基本的なものとして、墓石などには触れない・騒がないなど等、お墓参りに於ける基本的マナーは最低限守るべきである。そこは故人が眠っている安隠な寝室。当然、ベタベタと触ったり、大声で会話などをしたりするのは故人の眠りの妨げになってしまう。また故人が好きだったお供え物(伝承などの情報で好物をお供えする方多いそう)は供えっぱなしにせずに持ち帰ることも重要である。
枯れてしまった仏花やお供え物の際のゴミなどは、持ち帰ることを念頭に考えることを忘れずに。そこに集まる参拝者、何より故人の気持ちを汲み取ることが肝要である。
写真撮影がOKかどうかは要確認!
そしてもう一つ、歴史的有名人のお墓ならではの配慮すべき点、それは写真撮影である。歴史的偉人・有名人のお墓ともなれば、写真に収めたくなる気持ちになるのもわからなくはない。そんな参拝者の気持ちを汲んでか否か、この写真撮影に関しては不謹慎である、という声も見受けられるが、全面的に禁止ということでもないというのが実情である。しかしここでも一つ注意点が。有名人のお墓だからとはいえ、そこに眠っているのはその人ただ一人ではない。一般の方も眠っている場合も当然あるので、撮影を試みる際には他のお墓・参拝者の方が写り込まないように十分注意を払うことが大切である。