葬儀コラム
TOP 葬儀コラム 現世のご利益ではなく死後の往生を説く阿弥陀仏の起源や信仰とは

現世のご利益ではなく死後の往生を説く阿弥陀仏の起源や信仰とは

仏教といえば「南無阿弥陀仏」の念仏を連想する人は多いのではないだろうか。浄土宗・浄土真宗など浄土系仏教では阿弥陀仏を本尊とし、真言・天台宗派でも阿弥陀如来として尊崇されている。なぜ阿弥陀仏は仏教の開祖である釈尊(ゴータマ・ブッタ)と並ぶ地位にいるのか。阿弥陀仏の救いとは。

現世のご利益ではなく死後の往生を説く阿弥陀仏の起源や信仰とは

阿弥陀仏の起源

阿弥陀仏(阿弥陀如来)は観音菩薩、地蔵菩薩と並び知名度の高い仏である。阿弥陀仏の起源ははっきりしていない。少なくとも歴史学的には釈尊が阿弥陀仏や極楽浄土を説いたことはないと断言してよい。仏教学者・渡辺照宏(1907〜77)が指摘するように、西北インド辺りの民間信仰と仏教思想が混合したものではないだろうか。一神教的な要素も強いことからキリスト教との交流の可能性も考えられる。

浄土三部経と呼ばれる経典のひとつ「無量寿経」によると、阿弥陀仏はインドの王子が出家し、法蔵菩薩として五効という想像もできない程の長い年月をかけ、西方に浄土を建立することを決意した。また48の誓願を立てそれが叶わないなら悟りは開かない、仏にはならないと誓った。やがて法蔵は成仏し、阿弥陀仏となったという。「阿弥陀」とは、サンスクリット語で「アミターバ」(無量寿=無限の時間)と「アミターユス」(無量光=無限の空間)を意味する。南無阿弥陀仏の「南無」は「帰依する」の意で、南無阿弥陀仏は「阿弥陀仏に帰依する」になる。永遠無限なる存在・阿弥陀仏に全てをおまかせしますという宣言である。

曇鸞と不老長生

病気平癒の薬師如来、子授けや子育てのご利益がある地蔵菩薩などと違い、阿弥陀仏は現世利益を説かない。といって釈迦如来(ブッダ)のように悟りを開くといった抽象的な内容でもない。阿弥陀仏のご利益は死後、極楽浄土に往生させてくれることである。阿弥陀仏を信仰して頂けるご利益は死んだ後なのである。つまり、阿弥陀仏を信仰する根本は人間は結局最後には死ぬという事実である。

阿弥陀信仰が浄土仏教として確立していく過程で、浄土仏教の立役者のひとり曇鸞(476〜572)のエピソードは決定的である。曇鸞は道教の道士である陶弘景(456〜536)に不老長生の法を学び、神仙術の書、仙経を授かった。その後、曇鸞はインドの僧侶、菩提流支と出会う。曇鸞は授かった仙術以上のものが仏教にあるかと尋ねると、菩提流支は「いくら長生したところで、結局最後は死ぬのだ。その後は輪廻転生の円環を周るのみ」と一喝し、不老長生の法を否定した。そして輪廻からの解脱という本当の意味における不死を説き、浄土三部経のひとつ「観無量寿経」を曇鸞に与えた。これは極楽往生するための念仏指南書である。

諸行無常、輪廻転生、無我論…を展開する仏教が、不老不死を目指す神仙術の類を否定するのは当然である。しかし釈尊の言う輪廻からの解脱もかなり抽象的で、何がどう輪廻してそこから抜け出すのかよくわからない。阿弥陀仏は釈尊の説く真理を、西方にある極楽浄土に往生させるという表現でわかりやすく安心できるようにしてくれたのである。かくして曇鸞は仙経を焼き捨て浄土仏教に帰依したのだった。

阿弥陀信仰は現実逃避か

現世利益を説かず死後の往生を説く阿弥陀信仰、浄土仏教は、現実軽視、現実逃避との批判を受けやすい。日蓮(1222〜82)はその急先鋒といえる。日蓮は「念仏無間・禅天魔・真言亡国・律国賊」と法華経以外の宗派を外法として糾弾したが、真っ先に浄土門を挙げていることでもわかるように、浄土門を最大の敵とした。仏教自体元々が無常・無我を説く現実否定の面が強く、浄土仏教もその流れを受け継いだものといえる。そうした仏教諸宗派にあって日蓮は極めて現世に向き合った思想家であった。主著「立正安国論」はタイトルだけでも国家に関する書物だとわかる。

確かに目の前の生の現実を否定して、ひたすら極楽往生を祈る人達に足元を見ろと言いたくなる気持ちはわかる。しかし、いかなる人生を歩こうと最後は死で終わるのだ。菩提流支の一喝をもう一度思い出して頂きたい。いつか必ず来るその時、最後にすがるのはその後の面倒を見てくれる阿弥陀仏である。逃れられないゴールのその後を阿弥陀仏が引き受けてくれるなら、むしろ安心して現実を生きていけるというものである。これを仏教哲学者・清沢満之(1863~1901)は「倫理以上に大安心の立脚地」と呼んだ。現実逃避に見える阿弥陀信仰は生と死という究極の現実なくしては成立しないのである。

阿弥陀仏のご利益

縁結び、交通安全、商売繁盛と神社仏閣へ行けば俗世の願い事で溢れている。それらは生きていくために必要なことであり、神頼みをしたくなるのは人間の弱さゆえ当然のことである。仏菩薩明王も、八百万の神々も、そうした人間の切なる願いにそれぞれ応えてくれようとしている。それでも結局人は死ぬ。そして死ぬということは命を使いきることである。阿弥陀仏像を参拝する際は、死後の往生を願うと共に、真摯に命を使いきることを誓うべきだろう。その後の往生は約束されている。その時まで何があろうと安心して生きていけばよいのである。これこそ最高のご利益ではないだろうか。

参考資料

■中村元・紀野一義・早島鏡正「浄土三部経〈上〉無量寿経 改訳版」 岩波文庫(1990)
■塚本善隆・梅原猛「仏教の思想 8 不安と欣求 中国浄土」角川文庫ソフィア(1997)
■渡辺照宏「日本の仏教」岩波新書(2002)

ライター

渡邉 昇

<関連商品>

<併せて読みたい>

8つのご葬儀プラン 追加費用一切なし
(※心に残るシンプル葬除く)

地域の葬儀場を探す 全国3,500ヵ所以上に対応しています

地域の葬儀場を探す

何なりとご相談ください。

どんなささいなこともお気軽にご相談ください。悲しみの中、お客様の何をどうしたら良いか
といった戸惑い・不安や疑問に親身にお応えし、納得とご満足の葬儀へのお手伝いをいたします。

  • 24時間365日受付中
  • 資料請求/お問い合わせ
  • 心に残る家族葬サポートデスク私たちがお手伝いいたします。
  • 資料請求で差上げます! キャッシュバック申請は、アンケートで

選べる多様なお支払い方法

  • 先得割

    1000円の入会費で
    最大7万円お得!

    詳しく
  • 全額返金保証

    請求額がお見積り
    金額を上回った場合
    全額返金します

    詳しく
  • 二回目以降特別割

    2回以上のご利用
    葬儀費用がさらに
    お得に

    詳しく

ご葬儀の実績

  • 143,000
    直葬プラン

    直葬・火葬式を市川市斎場にて執り行いました。追加料金はかかりませんでした。
  • 335,000
    一日葬プラン

    ご家族以外に参列者がいらっしゃらないとのことで、 二日間拘束される通夜葬儀ではなく、一日葬をご提案しましたらご了承いただきました。
  • 495,000
    家族葬プラン

    集会場を利用して町内会の皆さまやご近所の方々をお呼びしてご葬儀を執り行いました。
  • 795,000
    お葬式プラン

    少人数ではありましたが、故人様のお人柄などを考慮し、大ホールの提案をすると、 受けれ入れて頂き、 結果的に贅沢なご葬儀となりました。
葬儀の実績 一覧へ

よく頂く質問

どのタイミングで電話すれば良いですか?

生前にお電話を頂くことによって、いざという時に混乱せずに冷静に対応することが出来ます。 ご不明な点があれば、どんな些細なことでも結構ですので、 いつでもお電話下さい。 相談後、必ずしも私共にご依頼いただく必要はございません。

事前に葬儀の相談をしていなくても万一の場合は依頼可能でしょうか?

もちろんご依頼可能です。 ただ事前に無料資料請求していただいたお客様に配布している7,000円の割引券がございませんので、 事前に無料資料請求されることをお勧めいたします。

長距離の遺体搬送は可能ですか?

可能です。 距離に応じて料金が決まりますので、詳しくはお問合せ下さい。

よく頂く質問 一覧へ

お客様の声

満足度
100%

迅速に対応していただき、ありがとうございました。

満足度
95%

ありがとうございました

満足度
100%

不記載

満足度
100%

華やかな葬儀になりました。

満足度
100%

丁寧に対応して頂きました。

満足度
100%

ありがとうございました。

満足度
100%

おまかせして、良かったです。◯◯様とても良かったです。

お客様の声 一覧へ

よく頂く質問

どのタイミングで電話すれば良いですか?

生前にお電話を頂くことによって、いざという時に混乱せずに冷静に対応することが出来ます。 ご不明な点があれば、どんな些細なことでも結構ですので、 いつでもお電話下さい。 相談後、必ずしも私共にご依頼いただく必要はございません。

事前に葬儀の相談をしていなくても万一の場合は依頼可能でしょうか?

もちろんご依頼可能です。 ただ事前に無料資料請求していただいたお客様に配布している7,000円の割引券がございませんので、 事前に無料資料請求されることをお勧めいたします。

長距離の遺体搬送は可能ですか?

可能です。 距離に応じて料金が決まりますので、詳しくはお問合せ下さい。

よく頂く質問 一覧へ

葬儀コラム

様々な角度から、世の中や人生を映し出す、古今の葬儀にまつわる話題を集めました。

コラム
心に残る家族葬のコラムライター募集
コラム
「愛別離苦」はなぜ最も辛いのか?仏教が説く無常と執着、そして親鸞の救い
コラム
神道の拍手・仏教の合掌・キリスト教の祈りの手 手を合わせる所作の比較
コラム
錬金術の三つの顔:疑似科学の迷宮、化学の母胎、そして魂の修行体系
葬儀コラム 一覧へ

葬儀に関わる知識と情報

いざという時すぐに役立つ知識から、葬儀や法事一般の理解を深める情報まで、葬儀や法事の全て!

都道府県別葬儀のマナーと習慣 都道府県別
葬儀のマナーと習慣
家族葬における喪主の役割と作法 家族葬における
喪主の役割と作法
参列者としてのマナー 参列者としてのマナー 葬儀 Q&A 葬儀Q&A 葬儀後にするべきこと 葬儀後にすべきこと 葬儀 用語集 葬儀 用語集 葬儀・法事法要に関わる手続き 葬儀・法事法要に関わる
手続き
法事法要 FAQ 法事法要 FAQ 相続と相続税について 相続と相続税について
ま心を込めてDIY葬儀

心に残る家族葬

株式会社メルメクス
資料請求で7,000円お得!
0120-937-353