年下の友人が、プラチナのペンダントを入手しました。
そのペンダントはある人の一周忌にご遺族からいただいたということで、詳しい事情は伏せますが、友人は葬式に参列しておらず、ペンダントの中にはごく微量ではありますが、故人の遺骨が納められているということです。
4つの手元供養をご紹介
手元供養とは、故人の遺骨や遺灰を、お墓ではない身近なところに置いて供養するということです。ここ数年は、お弔いにも様々なバリエーションが出てきまして、葬儀→菩提寺の墓に納骨という流れの中にはない、散骨や手元供養などの実例が今後増えていくのではないでしょうか。
手元供養の種類をご説明します。
(1)遺骨や遺灰をペンダントや指輪の中に入れるもの
(2)遺骨や遺灰をプレートや石などに加工し、ジュエリーとして1つのアイテムに仕上げるもの
(3)お地蔵さまなどをかたどった陶器や、小さな壺、容器に骨を納める
(4)遺骨や遺灰を素材の1つとして、オブジェや花瓶などを作る
友人のペンダントは遺骨が入っているとは思えないような流麗なデザインで、アクセサリーとして高級感あふれる素敵なものでした。こんな美しいものを頂戴したら嬉しいなと思いましたが、友人は「普段遣いで身に着けはしないが、壁に掛けて飾っておく」と言っておりました。遺骨の取り扱いについて、解釈やご意見はさまざまあるでしょうが、こういう手元供養の例も出てきたという背景には、都会に住んでいてお墓がない、あるいは墓参りに頻繁に行けないという人が増えている、社会的な変化もあるかと思います。
無くさないよう気をつけましょう!
わたし自身は、死後、骨になったときについて特にイメージはなく、「一切お任せ」というスタンスです。手間とお金をあまりかけないものがいいな……くらいのものですが、もしもどなたかが、あれこれ考えてしてくださるのでしたら、とてもありがたいことだと思います。
万物は流転する――のですから、元はわたしの骨だったものも、他の動植物を体内に取り入れて養分としたものでしょう。ですから、骨が何かまったく別の形のものになっていくのも、ある種、世の習いではないかと思います。
何より一番嬉しいことは、親しい人の記憶の中で、静かに偲んでいただけることだと思います。ただ、現世で今生きているわたし自身は相当なおっちょこちょいなので、大事なアイテムをいただいた場合の、取り扱いには十分注意したいと思いますね。