結婚式でのお祝いのスピーチは、非常に注目が集まる為、様々なネタを駆使して、自分の株を思いきりあげるチャンスとなる。とりわけ、会社の部下から頼まれれば、余計に気合いが入ってしまうのではなかろうか?
しかし、会社の部長や課長といった役職を任されるような年齢になれば、呼ばれるのは結婚式だけではない。そう、お葬式での挨拶や弔辞を読む機会も多くなるであろう。
今回は、そんな葬儀での挨拶や弔辞で用いることが禁忌とされているワードを3つご紹介する。
(1)重なる 再三 重ねがさね くれぐれも
一つ目は、不幸が重なるという意味を表す言葉である。
例えば、重なる・再三・重ねがさね・くれぐれもと言った言葉である。
これらの言葉は、もしかしたら、感謝の言葉を繰り返すときに使ってしまうかもしれない。
しかし、お葬式や三回忌といった知り合いの亡くなった状況の中では不幸の意味が含まれてしまうので、重ねがさねといった意味を繰り返す言葉はマナー違反になってしまう。
(2)たびたび・返すがえす・また・しばしば・加えて
二つ目は、一つ目と意味が若干重なるが、不幸が再び来るといった意味を表す言葉である。
具体的には、たびたび・返すがえす・また・しばしば・加えて、といった言葉である。
これも普段であったり、会社の書類を書いたりする時には不幸といった意味合いは含むことはないが、やはり法事といった特殊な事例の場合ではこういった特別なルールが生まれていることに注意したい。
(3)数字の4と9
3つ目に、不吉な意味を表す数字を使うことである。
皆さんも容易に想像できるであろう。その数字というのが、4と9である。
4は人の”死”を表している。また、4のような偶数は2で”割り切れる”ということから、”別れる・死別する”といった直接的な意味にもつながってしまう。
次の9という数字は人生の苦悩の”苦”を意味するとされている。法事という重い雰囲気の中でさらに”苦”を付け加えることはやはりいいこととはされない。
ちなみに仏教の中でいいといわれている数字は3である。この起源は中国にあり、奇数を陰陽の”陽”として扱っていた。その影響から日本でも3は縁起のいい数字として認識されるようになった。ただし、この3という数字も時と場合によっては悪い意味にも転じてしまう恐れもあるので用心する必要がある。
聞く人が聞けば、非常に不快を与えてしまう可能性のあるこれらの単語。意識して挨拶することで、細かい所にも気を配る人だという印象をあたえるため、好感度が上がることは間違いないだろう。