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【火葬場不足問題】火葬場新設や増強以外の方法で今すぐできる2つの対策

先月、義母が93歳の天寿を全うして亡くなった。最近の出来事についての記憶力は衰えていたが、昔のことは鮮明に覚えていたし、健康状態も良かったので100歳まで生きると期待していたが、心臓機能が急に悪化し、緊急入院後の翌日に急逝した。老人ホームに6年間入居していて入浴など多少の介護は必要としていたが、普通に生活していて毎週訪れる家族とも会話もできていたので、殆どピンピンコロリの理想的な最期であった。

【火葬場不足問題】火葬場新設や増強以外の方法で今すぐできる2つの対策

和やかな雰囲気で行われた家族葬

葬儀は横浜の斎場で執り行われ、私も初体験の「家族葬」であったが、しめやかな中にも気心の知れた家族だけの和やかな雰囲気の葬儀であった。いつも明るく誰にもやさしく親切で、誰からも愛された「おばあちゃん」の面影を偲んで、子供、孫、ひ孫が20人集まり、心を込めてご冥福をお祈りしお別れしたので「おばあちゃん」も心置きなく彼岸へ旅立たれたと思う。

葬儀を経験して感じたこと

さて、お通夜は逝去の6日後、告別式は7日後であった。葬儀までに1週間程度待たされたのだ。どうして横浜、東京など都市部では逝去から葬儀までこんなに間が空くのだろうか。理由は火葬場が混んでいて、順番を待たなければならないからだ。

横浜市には公営斎場が4か所、民営斎場が1か所あり火葬件数は5年間で2500件増えているのに火葬場は増えていないので、公営斎場の火葬待ち日数は2016年で4.01日と毎年延びている(注1)。現在は更に延びていて、仕方なく一番早い民営斎場を利用したのだ。

都市部で火葬場が混んでいる理由

「墓地、埋葬等に関する法律」第三条では、「埋葬又は火葬は、他の法律に別段の定があるものを除く外、死亡又は死産後24時間を経過した後でなければ、これを行ってはならない。但し、妊娠七箇月に満たない死産のときは、この限りではない。」とある。つまり特定の疾病や感染症が原因の死亡や妊娠7か月未満の死産の場合を除いては24時間経過後となる。それではなぜ24時間後かというと「蘇生する可能性がある」のが大きな理由のようだ。

しかしこの期間をはるかに超える1週間も葬儀ができないのはどうしてだろうか。一番大きな理由は毎年亡くなる人が増加する多死社会にあって特に人口の多い都市部で火葬場(正確には設置された火葬炉数)が慢性的に不足しているからである。

火葬場の今と昔

厚生労働省の人口動態総覧の年次推移によれば、1988年の死亡数79万人、2018年の死亡数137万人と58万人増加しているが(注2)、日本環境斎苑協会の全国の火葬場数の推移によれば、1988年の火葬場数1921か所、2018年8月の火葬場数1457か所と464か所減少している(注3)。これは老朽化した小規模施設の廃止や大規模集約化が進んだもので、都市部では火葬炉数は増加していると考えられるが、死者数の増加に比例しては増加していないのだ。しかし都市部の市町村はそれぞれ事情が異なるので、その市町村の人口、高齢化率、死亡者数の推計、現在の火葬実績から予想される火葬炉の不足を分析し、火葬場計画を検討することが必要である。

都市部の火葬場不足の解決方法において新設が難しい理由

今後、団塊の世代の高齢化が進むと今後しばらくは今以上の多死社会が到来することは明らかで(2040年頃が死者数のピークと言われている)、都市部の火葬場不足はより深刻になるだろう。最も簡単な解決方法は火葬場の新設又は老朽化した既存施設の更新、能力増強だろう。

2018年8月現在公設の火葬場は大規模集約化で1402か所と1988年の1635か所から233か所の減少であるのに対して、宗教法人、民間企業、自治会などの民営の火葬場は48か所と廃止や統合で1988年の306か所から大きく減少している(注4)。

ところが新設や増強には大きな問題が伴う。それは近隣住民からの反対、大規模な用地取得、公害対策、建設資金の調達、死亡者数がピークアウト後の施設の利用など民間では対応が困難であるので、設置主体は市町村の地方自治体にならざるを得ないだろう。

横浜市もようやく大黒埠頭の近くに2025年を目途に16基の火葬炉を有す火葬場の建設計画を発表したが、どこの自治体も火葬場の新設、増設は容易ではないだろう。

火葬場不足問題の今すぐできる解決方法1:既存火葬炉の稼働率の向上

まずは既存火葬炉の稼働率の向上である。そのためには現在友引の日を休みとしているところが多い火葬場を開場したり、お昼近くに集中する火葬時間の分散を図ることが必要で、その利用者のためには料金の優遇など検討したら良いのではないだろうか。

火葬場不足問題の今すぐできる解決方法2:隣接する市町村の連携

次は隣接する市町村の連携だ。空きが出たら他の市町村民でも利用できるような相互扶助の体制ができると不足解消の一助になる。ちなみに火葬場のない鎌倉市の市民は隣の逗子市の火葬場を利用させてもらっている。

最後に

残念ながらこれらの対策は新設に比べると即効性はないので、火葬場不足は続くだろう。従って当分の間は今活況を呈している葬儀までの間ご遺体を保管する「遺体安置」ビジネスのお世話にならざるを得ないのが実情だろう。

(注1)横浜市からのお知らせ 平成30年3月
(注2)厚生労働省 平成30年(2018年)人口動態統計の年間推計
(注3)特定非営利活動法人日本環境斎苑協会 スポット情報 表1 全国の火葬場数の推移
(注4)同上 表2 火葬場の設置主体

ライター

三宅 薫

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