臨終とは?
臨終とは、人が亡くなる間際のことをいいます。元は仏教語で、臨命終時(りんみょうしゅうじ)の略語としてよく使われており、命が尽きるその時に臨む、という意味です。一般的には、息を引き取ってすぐの時に使われることが多いようです。
臨終後、医師によって死亡の確認してもらいます。これで死亡が確定します。死亡が確定すると、病院では2,3時間から半日程度で、搬出するように言われることが多いので、まず遺体の搬送先を決めなければなりません。できれば、家族で事前に相談しておくと、このときに慌てなくて済みます。また、葬儀社の準備もしておく必要があります。
自宅で臨終を迎えた場合は、かかりつけの医師などに連絡をとるようにしましょう。死亡診断書を発行してもらったら、葬儀の準備を行うようにします。
臨終を迎えたあとは、近親者や親類、友人などに連絡をしたり、事務手続き、また遺体の安置場所の手配など、短い時間であらゆることを、こなしていかなければなりません。しかしどれも手を貫くわけにはいきませんよね。葬儀社選びも、安易に決めてしまわずに、しっかりとした信用のできるところを探しておくといいでしょう。
臨終の豆知識:末期の水(まつごのみず)
臨終の間際には、筆か、割り箸の先に脱脂綿を巻き付け、その脱脂綿やガーゼを水で濡らしたもので死にゆく人の唇を、見送る家族によって順番に湿らせてゆきます。これを末期の水、または死に水をとる、といいます。
末期の水の由来は、末期を悟ったお釈迦さまが、弟子に「水が欲しい」と頼んだのですが、近くにきれいな水が無くて困っているところに、信心深い鬼人が現れて、八種の浄水をお釈迦さまに捧げました。そのおかげでお釈迦さまは安らかに眠ることができた、というものです。このことから、亡くなった人が、渇きに苦しむことのないようにとの思いを込めて、あの世に送り出す儀式として定着しました。また、あの世では何も口にすることができなくなるとのことで、この世との最後のお別れの儀式という意味もあります。
家族が全員揃ってから行われますので、もし臨終の際に揃っていない場合は、揃うまで待って行われます。そして末期の水をとる順番は、喪主から始まって、血縁関係で近い順となるのが一般的です。(例:配偶者、子、両親、兄弟姉妹、子の配偶者、孫の順)
以前は臨終の間際に行われるものでしたが現在は亡くなった後に行うようになりました。