副葬品とは?
亡くなった人の遺体とともに葬る品物のことを、副葬品といいます。
副葬品の歴史は古く古代にさかのぼります。当時は遺体を埋葬する際に、亡くなった人が身につけていた装飾品や武器・武具、また鏡や宝器などの神事に使用されるものや、呪術的な意味合いの強いものなどが添えられていました。
副葬品はその時代の背景とともに、様々な形式のものが登場してきました。
現代でも副葬品の考え方や習慣は根付いており、遺族によって遺体に亡くなった人への思いを込めた副葬品が添えられることが多いようです。
ただし以前の土葬をしていた頃とは違って、火葬が主流となった現在は、その品物について配慮が必要となっています。つまり遺体とともに燃え切ってしまうものでなければいけないということです。それに、燃やすことで危険性をもたらすものや、環境汚染につながるものなどについても、気をつけなければいけません。
例えば、缶の飲料品や、ライター、スプレー缶、電池などは爆発することがありますし、携帯電話やCD、ガラス製品などは溶けて遺体などに付着してしまい、のちに焼け残ってしまう場合などがあります。またビニールやゴム製品、釣竿やゴルフクラブ、テニスのラケットなどのカーボン製品などは、燃えるときに有毒ガスを発生させたり、焼却炉の故障させる原因となることがあり、環境や人体への汚染の影響が心配されます。
また、非常識なほど大きなものや、大量の本などの紙類などによっては、大量の灰が残ってしまったり、大きな果物などによっては、不完全燃焼を起こしてしまうこともあるので、気を付けなければなりません。
埋葬していたころとは違って、火葬では様々な配慮が必要ではありますが、遺された人たちが亡くなった人に対しての思いによって生まれた副葬品ですから、後味の悪くならないように、配慮することが大切なのかもしれません。
副葬品の豆知識:火葬する際に気をつけなければいけないこと
副葬品として一緒に火葬してしまってはいけないものは、上記に色々記述しましたが、意外と気がつかないのが身体の中のことです。生前、病気や怪我などで手術を受けた人には、身体の中に埋め込まれた医療機器が残っている場合があります。
例えば、ペースメーカーです。ペースメーカーは熱を加えると爆発してしまう恐れがあるので、特に注意が必要となります。火葬する前に係の人に必ず知らせておかなければなりません。