終活とは?
「しゅうかつ」といえば就職活動の略称でしたが、今では「終活」といった人生の最後に向けた活動、気持ちの整理を指す言葉として周知されてきています。生涯独身者の増加、少子化など時代背景により、お墓に対する考え方や死生観の変化に起因しています。
終活のひとつに、自分の葬儀をどう執り行ってほしいかを意思表示する、または事前に契約しておくことがあります。生前契約とは体の自由が効くうちに、葬儀の内容や金銭的な負担をあらかじめ決めておくことです。
以前ならば、生前に葬儀の契約を行うことは縁起が悪いとされていました。しかし長寿化や家族のあり方の変化により、生前契約も異例なことではありません。終活とは、自分の死に前向きに臨む積極的な姿勢の表れです。
このほか終活の具体的なプランには、遺言を書く、お墓を決める、いざという時のためのエンディングノートを残すなど、葬儀への準備が多数あります。まずはエンディングノートを書くことで、やるべきことを把握すると円滑な終活につながります。
終活の豆知識:終活に取り入れたい「断捨離」
生活していると増えていくばかりの荷物、これらの整理も終活のひとつです。残しておくもの、処分するものの判断は、持ち主にしかできません。そこで終活の一環として「断捨離(だんしゃり)」をしておきたいものです。この断捨離とは、山下英子氏の著書にある言葉で、不要な物を捨て、物への執着を断つことです。
終活における断捨離は、遺族への負担軽減につながります。また本人にとっても、人生を振り返るいい機会となります。体が動くうちにやっておくことで、無駄な物に囲まれない生活を送ることもできます。
突然の最後を迎えてしまったら、遺品の整理は遺族や業者の手によって整理されます。遺族に残したい思いが伝わらないことにもなりますから、終活として持ち物の整理を行っておきたいものです。
どこから手をつけていいか迷うところですが、まずは使用していない物からとりかかります。「そのうちに」と思って手をつけなかった物は、これから先も手つかずの可能性が大きいのです。
長い間コレクションしてきた品々は大切なものですが、どうしても必要なものかを判断して、不用品を処分します。終活として取りかかることで、これまでの執着が薄らぎ、身の回りの物が整理されていきます。
本格的な終活といかないまでも、日頃から断捨離の習慣を身につけておけば、いざという時の負担が減ります。財産、形見を残して不用品を処分しておくことは、自分の最後をよりよくするための終活です。
何歳からでも終活は可能です。終活のためのセミナーも各地で開催されていますから、活用するといいかもしれません。