御膳料とは?
御膳料とは、葬儀や法事の際に僧侶の方などがその後の食事に参席されなかったときに、その食事の代わりに出すお心づけ、つまりお布施のことを言います。そのため、僧侶の方が食事会に出席した場合には この御膳料を準備する必要はありません
。
御膳料は葬儀や法要に限らず、お祝い事のときにも使う言葉でもあります。式を終え御膳を用意し、参加者や関係者で食事をして頂くことが 先方の事情などによりできないときに、食事の代わりに送る謝礼となります。そのため僧侶の方が会食に出席するかどうかなどを事前に確認しておきましょう。
お金を包む際には一般的な白封筒などを用意すればよいでしょう。表書きには「御膳料」と記入します。包む金額の相場としては、5千円から1万円程度が一般的です。読経が終わった後などのタイミングでお渡しすることが多いですが、特に決まりがあるわけでもないので お互いに落ち着いたときに渡すとよいでしょう。表書きに金額を記入する必要もありません。
また、法要会場までの僧侶の移動費としての『御車料』などと一緒にお渡しするケースも多いです。その場合には 僧侶の方が近場から来るのか、あるいは遠方からなのかなどを考えて金額が変わることがあります。
御膳料の豆知識:御膳料を渡すときの注意
御膳料に限らず、お布施をお渡しするときにはいくつかポイントがあります。お布施はお盆に載せて渡したり、袱紗に包んだものを取り出して渡したりするほうが良いとされており、直接手渡しすることや 床の上に置くことはマナー違反です。
・御膳料をお盆に載せて渡す
お布施は直接の手渡しではなく、お盆に載せて渡すのが一般的です。ここで用いるお盆は 切手盆(きってぼん)または祝儀盆(しゅうぎぼん)と呼ばれるものがよいとされていますが、なければ葬儀屋さんが準備してくれることもあります。
・袱紗(ふくさ)から取り出して渡す
お盆が用意できない場合には、袱紗(ふくさ)に包んだものを取り出して渡すという渡し方でも問題ありません。
袱紗とは 香典やお布施を包むために用いられる 小さめの風呂敷のようなものです。慶事用・弔事用と様々な色や種類があります。葬儀の場では、グレーや紺といった 落ち着いた色合いのものを用いるとよいでしょう。
袱紗にお布施を包んだまま渡すのではなく、僧侶の方に渡すときに袱紗を開き、中身を取り出して袱紗の上に載せて渡します。
このように御膳料をはじめとしたお布施の渡し方には様々なマナーがありますが、大事なことは形式よりも感謝の気持ちです。あまり準備で悩み過ぎず、気持ちを伝えることを第一に考えて用意しましょう。