氏子とは?
その土地で暮らし、その土地の氏神を守護としておまつりをする人のことを氏子といいます。また神道では、信者を総称して氏子を用います。
氏神とは、その地域に暮らす人々が共同でおまつりする神のことです。産土神(うぶすながみ)とも呼ばれます。現在、氏神と言えば、神社のことを指していいます。その地域に氏神は限定的で、同じ地域の中に二つ以上の社を持つことはありません。
しかし氏神とは別で、信仰上から天照大神をおまつりしている伊勢神宮などを、崇敬神社としている人も多くいます。
その土地に生まれたり、嫁入りや婿入りしてその土地の住人となった場合、宮参りをすることで、氏子入りの承認をしてもらいます。
古代のころ、毎年、氏長(うじおさ)を中心として春と秋に祭祀が行われていました。その祭祀を支持していた一族が氏人(うじびと)で、全ての氏人は祭祀に参加していました。その氏人の集団は血縁関係であったために、そこでまつられる神は、自然に血縁集団によって崇拝されるようになっていったものと考えられます。氏神と呼ばれる所以はそういうことからだろうと言われています。
平安時代以降になってくると、血縁関係の一族だけにとどまらず、その血縁関係の者と共に暮らす人々も含めて氏子と呼ばれるようになってきました。中世以降では氏神の周りで暮らし、祭祀に参加する人々も含めるようになってきました。このころに、現在の氏子の意味が確立したようです。そして氏神自体の内容も、産土神(うぶすながみ:産まれた土地の神)や鎮守神(土地や建造物などを守護するためにまつられた神)のような意味として認識されるようになりました。
氏神の豆知識:氏神さまの調べ方
日本に住んでいるということは、必ずどこかの神社に守られているといことですから、どこにいても氏神さまはおられるということになります。つまり自分は必ず氏子というわけです。昔からずっとその地域で暮らしていれば、自分の氏神さまの神社がどこかということは、知っているかもしれません。
しかし最近はそういう意識も低下していますし、引っ越ししてきたというような事情があれば、知らないこともあるでしょう。
自分の氏神がどこなのか知りたいとき、どうすればいいのでしょうか? それはやはり地域に昔から暮らす、年配のかたや町内会の役員に聞いてみるのが、一番早いでしょう。
また神社庁という宗教法人が、日本各地の神社を包括的に管理をしています。ここに尋ねれば、どこが自分の氏神かは調べてきれます。インターネットでの検索も可能です。