開眼供養とは?
開眼供養、あるいは開眼法要とは、位牌やお墓、仏壇と言ったものを新規に買ったときに、お坊さんを呼んで読経してもらうことを指しています。
開眼供養の「開眼」とは、仏像の目を開くことを意味しています。この開眼供養を行うことによって、仏像に霊験が宿るとされています。このいわれは仏像づくりにおける、最後の工程で目を書き込むことからきているとされ、仏像の完成を儀式としたものが開眼供養なのです。
浄土真宗においては開眼供養を行うことはせず、御移徙(おわたまし)と呼ばれる慶事の法要がなされます。
開眼供養の豆知識:時期や費用など
開眼供養をやらなければならない時期については、特に決まってはいません。ただし、故人のためにお墓を新しく建てたときや、古いお墓を新しいお墓に作り替えた時などには、納骨と合わせて開眼供養を併せて行われることが一般的となっています。普通であればお墓は新しい仏のために作ることが多いため、遺骨が存在している場合は、開眼供養は納骨される四十九日の忌明け、あるいは年回忌、百か日、一周忌といった法要が行われる際に併せて開眼供養が行われます。これは親類や縁者などの参列者も出席しやすいために、このような時期に行われることが多くなっています。
開眼供養には費用が掛かります。その中でも一番大切なのは、読経に対してお坊さんに渡すお布施です。そのお布施の金額は特に決まりがあるわけではありませんが、3万円から5万円ほどが相場であるとされています。お布施の金額に困ったらお坊さんと相談してみるのも良いでしょう。
もしもお坊さんに相談しても具体的な金額が提示されない場合には、年忌法要のときに渡すお布施の金額を目安として渡すようにしましょう。まだ法要を営んだことがないという方は、同じ菩薩寺の親戚にどの程度のお布施を渡しているか聞いてお布施の金額を決めるのがおすすめです。
また、納骨と開眼供養を同じ日に行うのであれば、普通の1.5倍から2倍程度の金額を包むのが一般的と言われています。このお布施は、奉書紙に包むか、あるいは白封筒などに入れ、表書きは「御布施」、または「御礼」、「入魂御礼」といったようにします。ただし、納骨を行わないで開眼供養のみを行う場合、この開眼供養を慶事とする場合も存在しています。その場合には表書きは「御布施」ではなく「御入魂御礼」や「開眼御礼」とし、白封筒でなく赤白結びきりの水引ののしのついていない祝儀袋を選びましょう。のしのついていないものを選ぶ理由は、のしがあわびを表しており、生ものを忌み嫌う仏教においては好まれないためです。
なお、浄土真宗においては、あらゆる仏事の表書きは「御布施」としてもよいとされています。