エンゼルメイクとは?
亡くなった人の遺体の顔や身体などの外見を、化粧などを施して美しく整えることをエンゼルメイクといいます。いわゆる死化粧や死後の処置などのことです。また見た目だけではなく、匂いなどについてのケアについてもエンゼルメイクには含まれます。
一般的には病院で亡くなった場合、エンゼルメイクは看護師が行います。そのため看護師向けのエンゼルメイクの研修会は活発に行われており、その目的をしっかりと理解し知識をつけ、亡くなった人に対して常に敬う気持ちを込めて対応していくことを学びます。
エンゼルメイクとよく似た言葉で、エンゼルケアというものがあります。これはエンゼルメイクも含めて、全ての亡くなったあとのトータル的なケアを行うことをいいます。顔や身体の身支度を整えることだけではなく、遺族に対してのケアなど、臨終のあとの全ての事柄についてケアを行うものです。
遺族の拭いきれない悲しみなどについても、寄り添いケアを行うことになりますので、さまざまな知識が必要となってきます。
そしてその家族によって、それぞれに違うわけですから、対応を変える必要があります。看護師にはこれらに適宜対応することのできる柔軟性も求められることになります。
このようにエンゼルメイクには高い知識と技術が必要です。
エンゼルメイクの豆知識:遺体感染管理士
遺体感染管理士は、亡くなった人の遺体の処置を安全に行い、感染の予防を行うための専門家をつくり育てるための資格です。死後処理は、主に看護師や助産師、介護福祉士が行っており、遺体感染管理士の資格はこの者たちを対象に考えられました。具体的には、医療・介護に3年以上勤務の経験をもつ人で、それぞれの資格を持っている者が認定資格の対象者です。
遺体感染管理士は死後の遺体の処置を行い、その標準な予防策の実施。遺体を搬送をする際に、安全な引継ぎを行うこと。また死後処置マニュアルの作成・死後処置の技術の教育や指導を行います。そして病院施設などへの環境感染の予防をします。
遺体感染管理士の認定資格を取得するためには、6時間30分の養成講座を受講した上で、試験を受け合格することができた場合に、認定資格を授与してもらえます。資格のは民間企業である有限会社エル・プランナーから民間資格として付与してもらえます。
死後処置の業務は、医療を従事している人たちや、遺族、院内での感染の予防を行うことで、より安全で安心な環境を守ることができるのです。