卒塔婆とは?
墓地で文字の書かれた木製の板が立っているのを見た記憶があるのではないでしょうか。あの板のことを「卒塔婆」といいます。亡くなった人の供養を目的として、納骨や法要の際、お寺、霊園、墓地の管理者に依頼し、戒名、命日、供養の経文などが書き込まれた卒塔婆を用意してもらえます。
この卒塔婆の立て方については特に決まりはなく、各個人に一本でも複数人まとめてグループ一本でも構いません。いつまで立てておくか、というのも、古くなったら処分するくらいの概念で、法要やお墓参りをするときに新しいものに代えるというのが一般的なようです。処分については、供養するものですので、各寺院に相談の上、指定に従って行う必要があります。
卒塔婆の種類にも形や大きさ、そして値段も様々なものがあり、板塔婆、角塔婆、水塔婆、七本塔婆、梢付き塔婆と、本来は使用の目的や時期でも数種類に及ぶ卒塔婆によって供養が行われていました。現在では板塔婆と呼ばれるものが一般に使われていて、長さ180cmくらいが通常です。料金は、手ごろなものから高級なものまでありますが、相場としては3000円から5000円くらいでしょう。勿論もっと安いもので1000円くらいのものから、高いもので10000円以上のものまでありますが、最も大切なものは値段ではなく、ご先祖様を供養する「心」なのです。
卒塔婆の豆知識:卒塔婆の起源となったお釈迦さま
お釈迦さまとは、仏教の祖といわれる偉大な人物で、今から約2500年前に悟りを開き仏教の教えを説かれたとされています。
このような偉人にはつきものですが、いろいろな創作が描かれており、物語、絵本、またはマンガや小説にも数多く登場します。日本が誇る漫画家、手塚治虫氏の作品ブッダはお釈迦さまの半生が描かれています。ブッダとはお釈迦さまのことです。少年ジャンプ黄金期に連載されていた車田正美氏の大ヒット作、聖闘士星矢に登場する最強の黄金聖闘士の1人、乙女座(バルゴ)のシャカという聖闘士もお釈迦さまをモチーフにした人物であり、その描写もかなり神がかっており、お釈迦さまを強く連想させるものとなっています。
お釈迦さまの死後、遺骨を納めたのが五重塔で、それを元に創られた五輪塔であり、さらに五輪塔を元に簡略化したものが卒塔婆なのです。簡略化といっても、卒塔婆は五輪塔の要素を全て受け継いでいるのです。