枕団子とは?
枕団子とは亡くなった人の枕元に供える 米粉からつくられたお団子のことをいいます。仏式においては、故人を通夜までの間安置しておく際に、ご遺体のまわりに置かれる枕飾りのうちのひとつです。枕飯と一緒にお供えされるケースが多いです。
枕団子の準備や用意は以下のようになります。
米粉をボウルに入れてお湯を注ぎ、耳たぶほどの硬さになるまでよく練ります。形を団子状に丸く整えたら、鍋で湯を沸騰させ その中に入れて、浮き上がってくるまで茹でます。蒸しても構いません。一度冷水に上げて冷ましたら水を切り、故人が生前に使用していた白い小皿などに並べます。
枕団子は本来 故人が亡くなった当日に作るものとされておりますが、そのときの忙しさなどもあるでしょうから 状況に応じて落ち着いたときに作るのも良いでしょう。作った枕団子は 火葬のときには半紙などの紙に包み、棺の中に入れます。
枕団子を載せるのに使用した故人の小皿ですが、これは使用後割ってしまう習慣があります。これは食器を割ることによって、死者に決別を悟らせるためであるといった説があることによるそうです。そのため、枕団子に使用する小皿は 割ってしまっても大丈夫なものを選びましょう。
枕団子の豆知識:枕団子の数には理由がある?
枕団子をいくつ作ってお供えするかということについては、地域によってさまざまな違いがあります。
東京などで一般的なのは六つです。これは、仏教における「六道」に由来しているという説があります。
「六道」とは「地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上」という 仏教に登場する六つの世界ことで、魂がこれを迷い輪廻するという考え方があります。よく言われる「成仏」とは、この六道の輪廻から脱して 仏の国へ生まれ変わることを言うのです。
他の地域によっては、枕団子の数に違いがあります。六つの他に多いのは 十一個です。十一個の枕団子をお供えするときは、まず小皿の真ん中に団子を一つ置き、それを中心にして六個を囲むように置きます。その上に三個、さらにその上に一個を置き、三段にして飾ります。六個のときは二段でしたから、少し高い盛り付けになります。
他にも、先述した六道を越える、という意味で「七個」、十三佛にお供えすることから「十三個」、法要の四十九日までの間として「四十九個」など、枕団子の数はかなりバリエーションがあります。
用意する機会があれば、自分の家では何個お供えすればよいのか 事前に調べておくと良いでしょう。