三七日とは?
仏教では、人が亡くなってから49日間を「中陰(ちゅういん)」と呼び、この期間は7日ごとに閻魔大王による裁きが行なわれ、極楽浄土に行けるか判定されると考えられています。
・初七日(7日目):故人が無事、三途の川を渡れるよう願います
・二七日(14日目):故人の殺生行為に対する減罪を願います
・三七日(21日目):故人の邪淫に対する減罪を願います
・四七日(28日目):故人の言動に対する減罪を願います
・五七日(35日目):故人のすべての悪行に対する減罪を願います
・六七日(42日目):故人のすべての悪行に対する減罪を願います
・七七日(49日目):極楽浄土に行けるかどうかの判定が下されます
三七日は「21日目」の供養にあたります。僧侶による読経は、葬儀の際の法要ですでに終えていますから、ご遺族のみでのご供養をします。
遺族は喪服を、身内で法要に呼ばれた方は略式喪服を着用しましょう。三七日忌も回忌法要の一つ、七七忌などより軽い香料や供物で済ますのは回忌法要を軽んじている行為、七日ごとに故人が極楽浄土に進めるよう裁判官に対し弁護するのが遺族や故人の関係者のつとめ、という考えがあり、香料は、血縁・地縁に限らず一人1万円が相場です。
この考えは地域によって異なり、お線香だけをあげにいけばよい、という場合、また、香料の相場は3,000円、など、さまざまです。目上の方と相談し、ご供養に行きましょう。
三七日の豆知識:裁判を行なうのは閻魔大王だけではない
三七日(さんしちにち・みなぬか)とは、亡くなられてから3回目の審判の日、またの名を「酒水忌(しゃすいき)」といいます。
水で洗い清めるお勤め、という意味があり、突然の別れの悲しみがそろそろ和らいで、故人に対し「あの時、その時、こうすればよかったのでは」「昔こうしていたら良かった」などの心残りが沸き上がっている頃に重ね合わせることができます。洒水忌を機に祭壇に祀られたお位牌と向き合って、ご遺族等の中に残る後悔の気持ちなどを伝えましょう。「今だから話せること」として話をするのも一つのご供養、故人との思い出を皆で共有することは、故人との思い出を洗い清めることとして、とても大切なことです。
ところで、49日の間、7日ごとに裁判を行なうのは、閻魔大王だけではありません。初七日から始まり、秦広王(しんこうおう)、初江王(しょこうおう)、宋帝王(そうていおう)、五官王(ごかんおう)、閻魔王(えんまおう)、変成王(へんじょうおう)、泰山王(たいざんおう)。
ここからは追加の審理となります。百か日には平等王(びょうどうおう)、一周忌には都市王(としおう)、三回忌には五道転輪王(ごどうてんりんおう)、これら十王がそれぞれ故人の審理を行ないます。
三七日の審理は「宋帝王」で、猫と蛇を操り、しつこく生前の行ないを暴きますが、必ず守護がつきます。三七日の場合は「文殊菩薩様」が守護してくださり、お釈迦様の説かれた真理を理解する「智慧(ちえ)」を授けてくれるのです。
このように辛い心理には必ず守護がつき、初七日の秦広王に対して不動明王、釈迦如来、文殊菩薩、普賢菩薩、地蔵菩薩、弥勒菩薩、薬師如来、観音菩薩、勢至菩薩、阿弥陀如来がそれぞれ守護してくださいます。
故人の供養のため、皆で故人を語らい、無事に極楽浄土へ行けるよう、そして、それぞれの審理に十分なご加護がありますよう、心から祈りましょう。