訃報欄とは?
訃報告知やお悔やみ欄という言い方をすることもあります。
亡くなられた人の情報が新聞に掲載されたときの掲載欄のことです。掲載の情報というのは、主に亡くなられた人の名前、亡くなられた日にち、年齢、住所地、葬儀の日にち、喪主の方の名前などです。
訃報欄は黒枠で囲まれており有料となっています。
大手の新聞社の新聞に掲載される訃報欄には、有名人や芸能人、また大手の企業の役員などの掲載が多くみられます。広く世間にその人の死亡の事実を知らしめること、またその人の歩んできた人生や業績、そしてその人と関わってきてくれた人々への感謝の意を伝えるためなどが、訃報欄の役割とされています。
地方の新聞社の訃報欄は、もっと個人的な役割を担っており、有名人などの掲載ではなくその地方に住む一般の人の訃報が掲載されています。それを見て、知人や親族などへの告知とするのです。これをもって葬儀会場や日時などの確認ができるわけです。
地方では死亡届を役所へ提出すると同時に、新聞社に情報が伝えられるようになっています。新聞社はその情報を入手したらただちに遺族へと連絡をとり、新聞に記載するかどうかの確認をするのです。また遺族からの申し出によって掲載する場合もあります。ごく庶民的な活用といっていいでしょう。
当然のことですが、掲載を断ることももちろんできます。
活用例として最近増えてきているのが、密葬や家族葬などごく近しい人たちのみで葬儀を行う場合などです。訃報欄に替えて関係者への連絡を簡潔に済ますことができます。あるいは、後日改めてお別れ会を開くことのお知らせの意味が含まれることもあります。
訃報欄の豆知識:死亡記事との違い
訃報欄というのは、黒枠で囲われた有料の広告記事となり、遺族の要望に従って掲載されるものですが、死亡記事というのは新聞社が記事という意味合いを持って掲載するものです。そのためもちろん掲載料は不要で、新聞社が掲載するか否かを決め、記事という性質の強い訃報となります。
ですから、亡くなった人の歩んできた人生や業績を詳しく伝えているのはこちらの方が詳しくなります。しかも死亡記事は人間だけではなく、有名な動物の死などについても訃報されることがあります。覚えているでしょうか。以前、ガラパゴス諸島でたった一頭で何年も生き続けていたピンタゾウガメのロンサム・ジョージが死亡してしまったときは、悲しい訃報がどの新聞にも掲載されましたよね。
このように両者は似て非なるものなのです。