読経とは?
お経を声に出して読むことをいいます。また声に出さずにお経を読むことは、看経(かんぎん)といいます。読経は経典の内容をよく理解して世の中に広めるために始められたと言われています。読経は経典を見ながら声に出して読みますが、暗唱して読むことを誦経(じゅきょう)と言います。
読経が読まれるのは、宗教や地方によってさまざまではありますが、葬儀関係では、通夜・告別式・火葬などで読まれるのが一般的です。また追善法要として四十九日、一周忌などの法要などがあります。法要で読経が読まれる理由は、回向の考え方によるものです。
回向(えこう)というのは、僧侶が修行によって得てきた功徳を、お経を読むことによって回し与えるという意味です。亡くなった人があの世で少しでも良い立場になれるよう願い、徳のあるお経を読むことでその手助けができるというものなのです。またその行いは僧侶にとっても悟りをひらくための助けとなります。現在、回向を行うのは亡くなった人への成仏のため供養することという考え方が一般的になってきています。各法要を行うことによって、亡くなった人への追善供養となるのです。
読経の豆知識:読経料について
葬儀や法要などで、僧侶に読経を読んでもらったら、そのお礼をしなければなりません。読経料とはその謝礼のことを指しますが、あくまでもこれは僧侶に対する対価ではなく、謝礼として発生するものですから、読経料と呼ぶのを嫌うお寺や僧侶も多いようです。お布施という呼び方をするのがよく知られていますが、お経を読むことは僧侶が行う仕事ではなく、決して見返りを求めることのなく人に尽くす行為であるということから、お布施と呼ぶのが一番自然なのかも知れません。
そうは言っても、僧侶の読経してもらえば、必ず謝礼をするのが当たり前となっています。しかし現代社会ではそういったしきたりから希薄になってきていますので、なかなか相場というものがわかりにくいものです。いったいいくらお包みすれば失礼がないのか、全く検討がつきません。
最近はお寺や葬儀業者などによっては、明確に金額を指定しているところもあります。それだと迷わずに済むので、ある意味良心的な方法と言えるでしょう。また、直接僧侶に聞いてみるものいいかも知れません。多すぎたり少なすぎたりして僧侶に失礼になるよりは、いいかもしれません。
葬儀の場合の読経料について、地域などで相場も変わりますので注意しましょう。