お別れ会とは?
よく芸能人や著名人などの有名な方が亡くなったときに、お別れ会という言葉を耳にしますよね。その様子をテレビなどで見かけることもあるかと思いますが、まさしく広く世間一般に公開された、大掛かりな告別式といったイメージがあります。
しかし実は、お別れ会というのは有名な人が行うだけのものではありません。いわゆるその名の通り、故人とお別れをするための会なのですから、当然一般の人が行っても構わないわけなのです。
例えば、故人が亡くなってすぐ、葬儀や火葬などは家族や親族のみでこぢんまりと行ったあと、また後日改めて友人や知人などに連絡をして会葬をしていただく、という形式のものです。最近は家族葬や、葬儀自体行わない直葬などの葬儀形態を好む人も増えてきていて、とりあえず故人を送るのは家族だけでゆっくりと送り出し、そのあと職場の方や友人たちとお別れをしていただく、といった形式に人気も高まってきているようです。
故人が急に亡くなった場合など、遺族たちは葬儀だけに限らずさまざま準備に対応するのが大変です。本当はゆっくり納得のいく葬儀を出したいと思っていても、なかなかそうはいかなのが現状です。お別れ会という形式をとれば、とりあえずは時間的な猶予もありますし、会葬者たちもしっかり都合をつけて故人を送り出すことができるわけです。そんなことも人気の理由のひとつといえるかもしれません。
また会社が主催となって行う社葬の代わりとして、お別れ会が開かれることも最近は増えてきているようです。
葬儀としての儀式を行うよりも、スタイルにこだわらないお別れ会は、忙しい現代人にとっては、分かりやすいものなのかもしれません。
お別れ会の豆知識:永六輔さんのお別れ会に忌野清志郎さんから献花
永六輔さんは、2016年7月7日に亡くなられて、その後7月30日にお別れ会が行われました。その永六輔さんのお別れ会に、亡くなったはずの忌野清志郎さんから、献花があったと当時話題になりました。
忌野清志郎さんは2009年に亡くなった、日本を代表するロックミュージシャンでした。彼の歌声はその声自体がすでにアートだと思えるくらいに人々の心を魅了したものでした。喉頭がんが発覚してから、その彼を象徴する、あるいは彼そのものと言っていい声を失わないための治療を続け、翌年には復帰まで果たしたのにも関わらず、病気は日本の宝である忌野清志郎さんの命を奪ってしまいました。その忌野清志郎さんがRCサクセション時代に、永六輔さんが作詞した「上を向いて歩こう」をカバーした縁で、永六輔さんとの付き合いが始まったとのこと。亡くなった人から亡くなった人に花が贈られるなんて、いかにも芸能人らしい派手な演出ではありますが、そうひねくれずに素直にほのぼのとするのもありかもしれませんね。