香典帳とは?
葬儀に参列した方がご遺族に手渡すお金のことを「香典」といいます。人が亡くなったとき、その葬儀の費用をゆかりのあった人たちで負担し合う「相互扶助」の目的で、この「香典」が生まれました。そしてそのお返しに遺族が渡すものを「香典返し」といいます。香典で頂いた金額のおおよそ3分の1から半分程度の品物をおくります。
ということは、「誰から」「いくら」香典を頂いたかしっかり把握する必要があります。その管理という目的のために利用されるのが「香典帳」です。この香典帳は、参列者自身に記入していただくものではありません。参列者は、葬儀の受付で「芳名帳」に住所や名前を記入します。そして、その後遺族がその芳名帳と、頂いた香典袋に記入された名前と中の金額を記入し、「香典帳」を作成します。本来であれば、香典帳の作成は葬儀の後の遺族の作業でしたが、近年では、受付の裏で葬儀会社の係の人が、受付と同時進行で香典帳を作成していくケースが増えています。
手書きであった香典帳も、最近ではエクセルで香典を管理できるフリーソフトがあり、インターネットで検索すればその種類の多さに驚かされます。
香典帳の豆知識:香典返しの人気商品
香典返しには、「不祝儀を残さない」という考え方があるため、形として残るものは選ばれません。また、いつ渡せるかわからない方もいるので、日持ちのする食べ物や飲み物が好まれます。使用すればなくなる日用品では、洗剤や石鹸、タオルなども人気です。
逆に、肉や魚は昔から「四つ足生臭いもの」として香典返しには避けられてきました。そして神事によく用いられる酒や、慶事に用いられるかつお節や昆布なども選ばれません。商品券や金券は、金額がそのままわかってしまいます。包装するパッケージも豪華で派手なものは好まれません。
このような中で現在、香典返しとして最も人気があるのがカタログギフトです。香典返し人気ランキングにランクインしている品物の中の実に7〜8割を占めています。香典返しを当日に行ってしまう「当日返し」の場合でもかさばらないですし、何より参列していただいた方に好きなものを選んでもらえ、好きなタイミングで注文してもらえます。また、タブーとされている物でもカタログギフトから選んでいただくのであればよし、とされています。香典の金額の幅は様々なので、カタログギフトであれば、どのような金額にも対応できます。渡す側にも、もらう側にも大変便利なものですね。