音楽葬とは?
故人が好きだった、または遺族が思い入れのある音楽を流しながら、行う葬儀のことを音楽葬といいます。
最近は、今までの宗教的な古い形式で、しきたりずくめの葬儀ではなく、個性的で自由な葬儀が好まれるようになってきました。忙しい現代人、そしてコミュニティーが希薄な都会部に住む人々の間では、特に利用者の広がりを見せているようです。
地域や宗教、宗派によってしばりの強い環境のある地区や家庭もありますが、もっと自分らしい葬儀を行いたいと願うのは、ただ周りの環境だけの問題ではなく、それぞれの考え方が確立してきた証拠のようにも感じられ、一概には環境のせいだけとは言えない現状もあるのは確かです。
個性的な葬儀としては、家族水入らずで行われる家族葬や音楽葬、ふんだんにお花を使って装飾された葬儀、変わり種としては水の中で行われる水葬なんていうのもあります。本人や遺族の願いを共に考え、実現するためにコーディネートしてくれる葬儀社もあるようです。
音楽葬は基本的には無宗教の形式が一般的で、読経などを行わないために僧侶は呼ばず、音楽が中心となります。会場にはBGMとして、亡くなった方の思い入れのある音楽が流れています。音楽葬を依頼する人は、ピアノの生演奏や弦楽の演奏などを依頼、または遺族や会葬者が行ったりすることもあります。
また、大きな楽団に依頼してかなり規模の大きな葬儀になることも、しばしばあるようです。
葬儀は自由で、決まりはなく、お焼香を行う人もあるし、献花などを行うこともありますが、基本的にはそれぞれが自由に、故人との思い出に思いを馳せながら、その時間を過ごすことができます。
ただし、あまりに新しいタイプの葬儀の形式であるため、親族全てに理解してもらうのは難しいところもあります。一度音楽葬を行ったのに、再度告別式をやり直さなくてならなくなったという事態に陥ることもあるようです。
音楽葬で流す音楽はだいたい10曲くらいが目安のようです。式の流れは開会の時に演奏が行われるのを始まりとして、その後に会葬者からの送る言葉や、弔電を披露する際、献花や遺族の挨拶のおり、そして出棺時などに、故人を思い出させる曲を流します。これは単なる目安です。実際には決まりはありませんので、それぞれ自由に利用しているようです。
音楽葬の豆知識:生演奏
せっかくの音楽葬なら、生演奏で、と願う人も多いのではないでしょうか。しかしCDで流すのとは違って、金額が気になるところです。だいたい相場はいくらくらいでしょうか。もちろん規模によって様々ですが、だいたい10万円から50万円くらいが相場のようです。これを目安に検討していただくといいかも知れません。