友人葬とは?
友人葬という言葉は、葬儀を執り行うときに、お坊さんを呼ぶことなしに、亡くなった方の友人や親族、遺族と言った親しい人だけを呼んで行われる葬儀のことを指しています。
また友人葬には、創価学会の方が行う葬儀の方式も意味しています。創価学会の会員が集まって葬儀をする方式が、この友人葬というわけです。
友人葬の豆知識:創価学会員による葬儀 友人葬の手順
友人葬を行うケースでは、お坊さんを呼ばないので、故人に戒名を付けることはしません。そのため、生前の名前をそのまま用いて「俗名」として故人に名付けます。
それに関連して、お坊さんへのお布施を支払わなくてもよく、また、香典や香典返しをすることも、基本的にはなしと決まっています。これは創価学会の決まりで、学会員同士での金銭の貸し借りを厳禁としているためです。ただし、学会員以外の方がお葬式に参加し、香典をもって来た場合には、遺族はそれを受け取っても構わないとされています。
読経は創価学会の勤行・唱題会と同様の手順で行われ、方便品、自我偈の読誦と続いて唱題を行うという順序であげられます。このとき、地域で決まった儀典長と呼ばれる創価学会の学会員が三人おり、葬儀の際には読経の導師を担うことになります。
近年においては、創価学会以外の一般の人でも、家族葬をはじめとした、親族のみで葬儀を簡潔に済ませるケースが増加しています。そのため、葬儀社でもこの友人葬を取り扱うところが増加してきている現状があります。祭壇には基本的に生花を飾ることはせず、しきみという常緑樹を使用します。ただし、白い色の生花を用いる場合もあります。
友人葬と家族葬の違いは、創価学会の会員が行うか、一般の人が葬儀を行うかの違いだといわれています。そのため、その意味するところはほとんど同じとなっています。
友人葬の流れとしては、臨終後遺体を自宅まで搬送、あるいは斎場や保管室へ安置した後、弔問や焼香に備えて三具足や枕飾りをします。そうして遺族と詳しい打ち合わせをしたら、納棺をして通夜式が行われます。通夜式には先ほど述べた地域で決められた三人の儀典長という学会員によって、読経が行われます。
それが済んだら告別式を行い、お棺を霊柩車に納めて火葬場へと出棺されていきます。その後火葬が執り行われ、お骨を骨壺に納めて精進落としが行われます。この精進落としは通常であれば7日目に行うものですが、現代では葬儀に続けて行ったり、その日のうちに行ったりすることが多いです。
こうして友人葬と呼ばれる葬儀の方法は完了します。身内や特に仲の良かった友人たちだけを呼ぶこと以外は、普通の葬式とあまり変わりありません。変わった点は学会員が読経をすることくらいです。