初盆とは?
初盆とは、故人が四十九日を迎えて以降、初めて迎えるお盆のことです。読み方は「はつぼん」または「ういぼん」です。地方によっては「新盆」(にいぼん・あらぼん)などの呼称があります。
一般的なお盆と同じように8月(地方によっては7月)13日を盆の入りとし、お墓の掃除や迎え火をして故人の霊を自宅に招きます。初盆の場合は模様のない「白提灯」を灯し、宗派によってはホオズキなどを飾り付けた精霊棚を作ってお供え物を置きます。初盆は故人が迎える初めての里帰りになるため、親族や故人に縁のある人を集め、お寺などで法要をすることがあります。
初盆の法要に招かれた場合はお供え物の準備が必要です。お供えにはお菓子や果物が選ばれることが多いですが、夏場ということと法要後は親族などでお供えを分け合うことがあるので、日持ちのするもの・分けやすい個包装のものなどを選ぶとよいでしょう。もし初盆の法要に出られずお供えを郵送する際は、8月10日前後に到着するようにします。また品物のかわりに現金を渡す場合もあります。その際は白黒(地方によっては黄白)7本か10本の結び切りの封筒で、表書きは「御仏前」「御供物料」「御提灯代」とします。
初盆の場合、香典の相場は3千円から1万円程度で、食事つきの法要であればさらに5千円から1万円を上乗せするとよいでしょう。表書きは「御供物料」にすると宗派を問わず無難です。服装は平服(略礼装)が一般的なようです。
初盆の豆知識:盆提灯はデパートで買うと高い?
初盆を迎えるにあたって必要なのが「白提灯」です。これは初めてお盆を迎える故人が道に迷わないための目印となるものです。また純真無垢という意味を込めて、白地に白の紋入り・白木で作られたものを使用します。古くから模様・色付きの盆提灯は故人への感謝を表すものとして親族などから贈られることが一般的でしたが、白提灯だけは遺族が用意するものとされています。
しかしこの白提灯に限らず、デパートで盆提灯を見ると「高い」と感じることはありませんか?仏具なので仕方ないと思われがちですが、実際にデパートで売られている盆提灯は仏具店のものと比べて高いのです。
なぜかというと、デパートで売られている盆提灯はお歳暮やお中元のような「季節の贈答品」として扱われていること多いからです。つまり常に置いてある商品ではなく、催事として特別に売り場を設け、新たに商品を納入したり仏具店のスタッフを招集する必要があります。そういった場所代や手数料などが発生するため本来の価格よりも上乗せされていることが多いのです。
値段で選ぶわけではありませんが、年中盆提灯を置く仏具店なら比較的価格も安定しており、商品の知識や経験も豊富というメリットもあるでしょう。