年賀欠礼とは?
喪中の間に新年を迎えたとき、年賀状を出すこと差し控えるため、その欠礼の挨拶状(喪中はがき)を出すという習慣があります。一般的に喪中というのは、配偶者・父母・子・兄弟姉妹・義父母などが亡くなってから1周忌までのことを言います。この期間内に年賀状は出さないのが通常です。
挨拶状は12月の初めころ、年賀状をいただきそうな相手に対して出すようにします。相手が年賀状を用意する前に出すのが礼儀でしょう。まず挨拶状には、誰が、いつ亡くなったのかを記します。そして故人との続柄を明記するようにしましょう。
【年賀欠礼の文例】
喪中につき年末年始のご挨拶を遠慮させていただきます。
本年○月に父△△(享年□歳)が永眠いたしました。
ここに本年中の賜りましたご厚情を深謝いたしますと共に、明年も変わらぬご交誼のほどお願い申し上げます。
○年十二月
葬儀が年末に行われたときなど、年賀欠礼が間に合わない場合は、1月7日(松の内)が過ぎたあと、寒中見舞いで喪中のお知らせをするといいでしょう。
また年賀欠礼を出していない相手から年賀状が届いてしまったら、やはり松の内を避けて、寒中見舞いとして返事を出してもかまいません。
【文例】
早々の年頭のご挨拶をいただきましてありがとうございます。
昨年父を亡くしまして喪に服しているところで、お年賀を遠慮させていただきました。大変失礼申し上げましたことをお詫びいたします。
本年も変わらぬご交誼のほどよろしくお願い申し上げます。
また逆に年賀欠礼によって、不幸を知った場合には、電話をかけるか、また手紙でお悔やみを述べるのがベストでしょう。相手に対して思いやりを持って、慎重に言葉を選ぶようにしましょう。
年賀欠礼の豆知識:年賀欠礼を出す場合、出さなくていい場合のまとめ
・祖父母が亡くなった場合
同居していない場合には、欠礼状を出さないことが多くなりました。会社関係などには年賀状を出しても差し支えはないでしょう。
・妻の父が亡くなった場合、欠礼状を夫婦連名で出すときの書き方
欠礼状が連名の場合には、夫が主体になります。そして、妻の父が亡くなったことが分かるように文面中の続柄に「義父○○○○(フルネーム)」を記入し、夫から見た関係を記すようにします。
・結婚して姓が変わっているが、兄弟姉妹が亡くなったときの欠礼
配偶者は欠礼する必要はありませんが、自分自身は欠礼となりますので、自分が出すもののみ欠礼状を出すといいでしょう。また配偶者の兄弟姉妹が亡くなったときは、同居していない場合は欠礼にしなくてもいいでしょう。ただし配偶者の親戚に年賀状を出すのは控えるべきでしょう。
・会社関係で取引先に対して欠礼状を出すべきか
個人的な付き合いがない場合は、欠礼状を出す必要はないでしょう。また取引先の社長が亡くなった場合も、欠礼状を受け取った場合は、年賀状は控えるべきですが、プライベートを分けている場合などは、年賀状を出しても問題はないと思われます。
・葬儀に出席してくれた方にも欠礼状を出すべきか
毎年年賀状のやりとりを行っている人には、欠礼状を出すべきでしょう。葬儀に参列してもらっていても、出しておくことをおすすめします。