日本列島の最北端にあり、最も広い敷地をもつ北海道には、ほかの都道府県とは違うすこし変わった風習やしきたりがあります。特に食についてはそれが顕著にみられ、アイヌの食文化とその他の土地から来た人々の食文化が混ざった北海道特有の食文化が見られます。葬式に関しても食文化ほどではないですが、同じく変わった特徴が見られます。また、広いため道内の中でも場所によって違うことが多々あるそうです。では、その変わった特徴を紹介していきます。
北海道では香典をお渡しすると、領収書が発行される
一般的には受付で香典を渡すだけですが、北海道の場合、すぐに開封され中身が確認されます。そして金額を確認され、但し書きが「香典代として」となっている参列者の名前が書かれた領収証を出されます。
葬儀用の領収証が普通に売られているほど北海道では当たり前のことになっているようです。また、記帳が北海道ではないので香典袋には住所、氏名を書きます。
北海道では新聞での訃報報告がある
親族や友達がなくなるとそのことを周りに伝えるために新聞やチラシを利用します。新聞では訃報広告として載せ、特に北海道新聞という地元の新聞には一般人の訃報広告を載せるためのスペースが設けられています。チラシにすれば新聞に折り込みチラシとして入れます。近所には町内放送や回覧板を回して知らせたりもします。メディアを存分に利用し、広い範囲で皆に知らせようとしているのがわかります。
北海道では地域によって火葬のタイミングが少し違う?
北海道では地域によって火葬するタイミングが違うことがあります。主に道南では通夜の前に火葬し、遺骨にした状態で通夜、葬儀、告別式という順番で進められます。
根室地方では火葬を通夜の後、葬儀の前に行うようです。通夜においても仮通夜と本通夜の2回行事もあります。火葬を通常より早いタイミングで行うのは、親戚がその広大な北海道の土地によりすぐには集まりにくいという不利が影響しているのでしょう。また、一説によれば昭和29年に起きた洞爺丸沈没事故が影響していると言われています。この事故で約1100人が死亡してしまったそうです。この時、火葬を急いだことが現代にも残っているのかも知れません。
北海道では祭壇の前で記念撮影?
通夜のあとに祭壇の前で遺族、親族が写真を撮ります。これを参列するこができなかった親戚の方々に後日渡します。ただ、最近は省略されることが多くなっているそうです。