先日の当コラムにおいて「都内でできる修行体験」をご紹介しました。今回はテーマを少し掘り下げて、修行の中でも親しみやすい「坐禅」に焦点を当てます。範囲は東京都23区内の寺院でできる坐禅体験をご紹介します。
座禅体験の前に二つの注意事項!
さて、坐禅体験のご紹介に入る前に、参加における一般的な注意事項を2点確認いたします。
1点は、足を動かしやすい服装で参加することです。
坐禅といえば、あぐらをかいて行うことからも分かるように、足の姿勢が重要になってきます。したがって、スカートやジーンズでの参加は避け、ジャージなどの複雑な足の姿勢に邪魔にならない服装を心がけましょう。坐禅体験ができる寺院の中には、更衣室が準備されている場所もあるため、事前に確認しておくのが吉でしょう。
もう1点は、時間を厳守することです。
坐禅は決められた時間は、一切の邪念を振り払って集中する修行です。そのため集合時間を過ぎれば、中に入れてもらえない寺院がほとんどです。数分の遅刻を傲らず、時間と心に余裕を持って寺院へ向かいましょう。
それでは坐禅体験ができる23区内の寺院のうち、まずは港区、世田谷区、文京区の寺院をご紹介します。
港区で体験できる座禅
萬年山青松寺
平日の午前と午後、休日の午後に坐禅参加を受け付けています。
個人的に電話にて受付を行ってからの参加となります。参加料は無料です。その他にも毎月第3水曜日の「月例参禅会」や、不定期ではありますが、禅道場をまるごと体験する「宿泊参禅会」が催されています。
永平寺別院補陀山長谷寺
禅宗といわれる宗派の1つ、曹洞宗大本山たる永平寺の系統にある由緒正しい寺院です。永平寺の修行体験は厳しいことでも評判ですが、ここ長谷寺では気軽に坐禅を体験することができます。具体的には、毎週月曜日の夜に「月曜坐禅会」が開催されています。会費は100円が徴収され、事前予約は不要とされています。坐禅と同時に禅に関する講義を受けられることも魅力です。
世田谷区で体験できる座禅
成城山耕雲寺
様々なタイプの坐禅会が用意されています。初心者には毎週土曜夕方の「土曜坐禅」や毎月第1日曜日早朝の「早朝坐禅」が催されています。土曜座禅終了後には住職の講話を受けられたり、早朝座禅終了後にはお粥の接待等が用意されています。また、坐禅経験者で出勤前に坐禅を組んでから行きたいという方のために「暁天坐禅」としてお堂が無料で解放されています。
大澤山龍雲寺
毎週日曜日の早朝より「洗心坐禅会」が開催されています。会費は無料で、坐禅終了後には、住職による法話や茶礼の時間が設けられています。休日を一日有意義に過ごすためにも、朝早く出かけ坐禅を組んでみてはどうでしょうか。
文京区で体験できる座禅
林泉寺
毎週月曜日の早朝と、毎週水曜日の夕方に坐禅会が催されています。初回参加者は前日までの予約が必要とされています。林泉寺は都内坐禅体験発祥の寺としても親しまれており、国内外から数多くの参禅者が訪れます。また坐禅とともに読経などもあわせて行えることも魅力の一つです。坐禅会維持費として一回500円を任意で徴収しています。
天澤山龍光寺
毎週日曜日の朝に坐禅会が催されています。会費は志納、所謂カンパ制となっており、電話による事前予約が必要とされています。また、毎年11月の文化の日には、「坐禅&写経会」が開催され、一日でどちらの体験もできるようになっています。
次回は新宿区や目黒区でご紹介予定!
ここまで、坐禅体験ができる東京都23区内の寺院をご紹介しましたが、文字数の都合上、今回は以上となります。
次回は残りの新宿区や目黒区などの寺院をご紹介いたします。ご期待ください。