突然の身内の他界。慌ただしく葬儀屋や斎場を手配し諸手続きを済ませ、そのあとすべきこと。訃報の通知である。誰に、どうやって連絡すべきか?
以前は年賀状を頼りに片っ端から連絡
先日、覚えのない番号からの着信があった。戸惑いつつ電話を取ると、知人の妹から、突然の訃報であった。
急のことで、友人知人に連絡しようにも、故人の携帯電話にはロックがかかっており、他に手帳などもなく、正月に届いた年賀状の束を頼りに、片っ端から必死に電話をか けている、とのことだった。
実は私も以前、家族の死去に際し、同じように年賀状の差出人に電話を掛けまくったことがある。決して楽しい作業ではない。どのような間柄か分からない方もいる。大抵は弔意の言葉を頂戴し、お仲間への連絡を引き受けてくださったりするのだが、中には「もう何年も会っていないし、親しい仲ではないのだから、そんな連絡をもらっても困る」と言われる方もいた。
もしや嫌われていたのか?どんな確執があったのか?と気になりつつも「それは大変失礼をいたしました」と謝る、辛いやり取りを何度も交わした。そのときは私も頭の中が真っ白だったのでとにかく必死でこなしたが、将来自分が召天するときには、家族に同じような経験をさせたくないと、つくづく思ったものだ。
SNSの中には、自分の死後メッセージを送ってくれるサービスもある!
そこで今回、ひょっとして訃報連絡の代行サービスのようなものはないのか?と、かつてお世話になった葬儀屋さんに、電話で問い合わせてみた。
「それはですね、ご家族がなさるべきものですから」
確かに、その通りである。
ただ、生前に会員登録し、訃報発生時に報告をすると、登録リストに従い連絡をするサービスがあると教えてくれた。基本料のほか、登録人数によって料金設定があるという。システムは業者により様々だが、基本料金も年間のデータ管理費も数千円程度が多い。
また、SNSの中には、死後のアカウントの管理にあたって、自動的にメッセージを送ってくれるサービスもある。
ちなみに最も簡単な方法は、スマホ以外にも連絡先の保存をしておくことだろう。しかし、そこにもロックをかける可能性があるとなると、いやはやどうしたものだろうか。