お葬式とは「命の大切さ、尊さを気づかさせて頂く場」です。また「亡くなった故人を悼み、傷心している家族を皆で励まし、そして命の大切さ、尊さ」を、気づかさせて頂ける大切な場でもあります。さらに「ご縁、お互い様、絆、感謝、ありがとう」など美しい言葉で溢れる時を共に過ごし、助け合い、分かち合い、死を悲しむ、人間が人間である原点はそこにあるのではないかと考えます。人と人との繋がりを深める空間を共有する場とも言えます。
区切りをつけるための儀式を行う場
大切な家族を失った悲しみは、計り知れないほど大きいです。家族の死を受け入れられず、葬儀を終えた後も悲しみから立ち直れない人も少なくありません。こうした遺族の傷ついた心を慰める為にも家族・親族が集まって励まし合います。
そして、故人に対し一生分のありがとうを感謝の気持ちに乗せて素直に想いを伝える機会でもあります。いなくなってしまったことをご家族様が受け止め、一つの区切りをつけて、明日からも続く人生を歩んで行く為の第一歩を踏み出すための儀式と言う位置付けもあります。
供養と言う宗教的な儀式を行う場
それぞれの考え方、宗教によっての違いがありますが、成仏や供養、鎮魂等の念を込めて行います。葬儀とは葬送儀礼を略した言葉で、故人を葬りお送りする儀式を意味します。
この様に葬儀は、命の大切さ、尊さを教えて頂ける場、区切りをつけるための儀式、供養と言う宗教的な儀式の為に行われているのが現状です。
葬儀を形成する告別式とは
次に告別式の意味を説明します。亡くなったことを社会に訃報としてお知らせし、生前お世話になった方や、生涯を通じ働いた職場などでお付合いがあった方に、故人に代わって遺族が感謝の気持ちを伝え、お礼を行うのが告別式です。
今では少なくなりましたが、以前は葬儀司会の際、「只今より、葬儀並びに告別式を執り行います。」とアナウンスを行っているお葬式が多いものでした。昨今は告別式と言う言葉はあまり用いませんが、意味はそのまま残り葬儀と告別式が合わさった一般葬として行われています。
近年増えている家族葬とは
そして近年よく耳にする家族葬とは、この告別式を行わずに葬儀のみを行います。社会に対する訃報は知らせずに、故人も家族も知っている近い方々のみで葬儀を行うことを家族葬と位置づけられています。ちなみに家族葬増加の背景には以下の5点が挙げられ、ご本人、ご家族共に家族葬を希望される方が年々増えてきています。
・小規模化(昔に比べると葬儀が小さくなった)
・多様化(無宗教・家族葬・直葬など)
・自宅葬から会館葬への移行
・少子高齢化
・ご近所付き合いの低下