墓参りの機会が減っている。中には盆の時期にだけ親戚が集まって墓参りをするというような家も増えているだろう。となると問題となってくるのは墓の周りに生えてくる雑草ではないだろうか。雑草を放置しすぎると一見無縁墓地のようにみえてしまう。これではあんまりだ。墓はどうすれば綺麗にできるのだろうか。
墓地の雑草対策として有名な方法
インターネットで「墓地」「雑草対策」と検索すると、手作業で処理する以外にはこのような方法が出てくる。
・玉砂利を敷く
・除草剤を散布する
・除草シート
・固まる土
この中で、最も安価でお手軽、そして効果が高いのは除草シートを貼り、その上に砂利を敷く方法だと思われる。ただ、既に雑草が根を張ってしまっている場合は一旦除去する必要がある。なお、塩をまくという方法が紹介されることがあるが、塩害を引き起こす可能性があるためやらないほうがいいだろう。
雑草をどうしても手作業で処理するなら抜くより刈る方が良い
これはあまり知られていないことだが、雑草の処理は根から抜くのではなく根本を刈るほうがいい。根本を刈り、枯れた植物の根は微生物に分解され、土の状態がよくなる。
土の状態が良くなるとまた雑草が生えてくるのでは?と思った方、ちょっと待ってほしい。実は土の状態が良くなって生えてくる雑草は、背が低く、柔らかく、根も深く張らない種類が多いのだ。つまり、土の状態が良くなると、処理のしやすい雑草が増えて以降の処理が楽になる。
雑草を根から抜くとどうなるか
もし雑草を全て根こそぎ抜いてしまったらどうなるのか。雑草を抜くたびに土が締まって、だんだん硬くなっていく。そして、硬い土でも育つ丈夫な雑草が生えてくる。このような雑草は処理が大変で、焦って抜くとまた土が固まって、さらに丈夫な雑草が増えて…と、悪循環に陥ってしまうのだ。
根から抜いたほうがいい雑草もある
先ほど雑草は根から抜かないほうがいいと説明したが、種類によっては根から抜いたほうがいいものもある。
まずは、地下茎と呼ばれる、地下で茎を伸ばすことで増える雑草だ。ヨモギやスギナなどが該当し、これらは根を残しておくと増えてしまう。他には、球根の植物なども、刈り取っても伸びてくるため注意が必要だ。
雑草をうまく刈り取るコツ
雑草を刈るときのポイントは、根本より少し奥から刈ることだ。墓地によく生えてくるススキなどのイネ科は、成長が始まる「成長点」と呼ばれるものが根元に存在している。
その成長点から下を刈ることで育たなくなり、枯れた根が土の環境を良くしてくれるのだ。鎌を少しだけ土に入れ、根を残して刈る。慣れれば根こそぎ抜くよりも早く、楽に処理できるため、雑草で困っている方はぜひ試してみてほしい。