形見分けとは?
亡くなった人の愛用していた所持品などを、家族や友人などで分けることをいいます。特に亡くなったかた本人の身代わりとして贈られるもので、衣類などが多いため「スソワケ」という言い方もします。また亡くなった人を偲びながら、形見分けを行うことは故人に対する供養にもなります。
だいたい忌明けの四十九日などに行われることが多いですが、時期に関しては、特に決まりはありません。
家族以外の友人などに形見分けを贈る場合には、気を付けなければならないことがいくつかあります。
・受け取る人にとっても、亡くなった人のことを思い出すことのできるような品でないといけませんし、またもらって迷惑するようなものは当然のことながら避けなければなりません。ひどく汚れているようなものは、控えるべきでしょう。
・目上の人には、贈ってはいけません。形見分けは目上の人から目下の人に贈るということが基本となっています。希望されない限りは控えるべきでしょう。
・形見分けはプレゼントではありません。ですから原則として包装などはしないほうがいいでしょう。もしどうしても包装したい場合は、奉書紙や半紙など真っ白な紙で簡単な包装にするようにしましょう。
・高価な品を形見分けにした場合、相続財産としての扱いとなることがあり、贈与税がかかってしまうかもしれません。(60万円以上の品や骨董品や美術品)また、受取人間でトラブルが起こり得る原因になる可能性もありますので、注意が必要です。
・亡くなった人の遺志によって形見分けをしたい相手がいる場合、贈る前に本人に受け取ってもらえるか確認をしておく必要があります。相手に受け取る意思がない場合、あとで迷惑になってしまいます。
・もし形見分けをしたいという申し出があった場合、親族の承諾が必要になりますので、勝手な判断はしないように注意しなければなりません。
形見分けの豆知識:捨ててはいけない遺品
・通帳、株券、保険証券などは、相続手続きで必要になる書類なので、必ず保管しておかなければいけません。
・60万円以上のもの、宝飾品、骨董品、美術品など、高価なもの。相続の対象となることがありますので、勝手に形見分けしないように注意が必要です。
・領収書など、支払いの証明となる書類は、相続名義の書き換えなどの手続きに必要になる場合がありますので、保管しておいたほうがいいでしょう。また過去1年分の領収書も念のため保管しておくべきでしょう。
・日記、手帳、手紙も最低1年くらいはおいておいた方が無難でしょう。必要になるケースが多々あります。