遺体衛生保全士とは?
さまざまな事情で亡くなられた方のご遺体の修復をしたり、防腐の処理を行ったり、消毒の行うなどのエンバーミングを施すことのできる技術と資格を持った「エンバーマー」という職業に携わる人のことです。
事故によって亡くなられたり、或いは壮絶な闘病生活の末亡くなられたりした方には、生前の美しかった頃の面影や原型がなくなってしまわれているケースもあり、遺体衛生保全士「エンバーマー」の役割としては遺族や親族の方のため、皆が知っていた頃の故人の姿を蘇らせるということが求められます。
そしてこれは、何よりも、亡くなられた方の願いでもあるはずで、遺体の修復という技術と仕事は故人やご遺族たちの願いを叶えるものといってもいいでしょう。
エンバーミングには防腐処理と消毒といったことも必要で、遺体を火葬までの間、長時間保たなければならない場合や、伝染病で亡くなれた方の遺体を運ばなければならない場合に、運搬に関わった人々への感染を防ぐためにも非常に重要な処置だといえます。
このように、遺体衛生保全士としての役割は、遺体の外見の補修と保全、または、他社に対しての安全の確保と、その役割は少子高齢化とグローバル化が進む社会を迎えるこれから、さらに重要度と需要が増してくることが予想されます。
遺体衛生保全士の豆知識:遺体衛生保全士になるには
現在では遺体衛生保全士になるための技術や資格、はたまた葬儀などの関わる職業としての教養を身に着けることを養成する機関、養成学校や専門学校があります。
また、海外では葬儀学校という学校もあり、ビザを取得し、海外留学というかたちで学校に通い、資格を取得するということも可能です。
海外、特に西洋では、日本では一般的な火葬以外の埋葬方法である、土葬が一般的であるために、エンバーミングは日本よりも現在までには必要度が高く、行われることも多いため、より専門的な知識に触れるといった意味でも海外で学ぶことを選択される学生も少なくはないようです。
日本で遺体衛生保全士を養成する学校は、一般社団法人日本遺体衛生保全協会-IFSAという組織、エンバーミングを施すことによって遺体からの病原体などの感染の防止と普及を日本人に促すために組織された団体により認定された学校です。
この養成学校でIFSAの認定した講師から遺体衛生保全士に必要な技術と教養といったさまざまなことを学び、IFSAが公認する資格を取得することによって、遺体衛生保全士「エンバーマー」となることができるのです。