参列とは?
何らかの式典などに「参列する」や「列席する」という使い方をしますが、参列とは「出席する」という意味であり、列席も意味として違いはありません。ただ日本特有の微妙な意味の違いや暗黙の使い分けなどにより、そうしたほうがより印象が良いとして好まれる使い方があります。
その使い方でいえば、葬儀には参列、結婚式には列席という使い方が好ましく、また招かれた側が使うのが参列、招いた側が使うのが列席というのが一般的な見解のようです。
このように葬儀、あるいは結婚式のように古くから行われる行事には、各国それぞれ伝統や作法があり、それに伴った形式が備わっていたりしますし、特に日本ではその言語や表現にも、同じようで微妙に違うという、感覚の捉え方に近い使い分けが多く存在し、時にその使い方の違いがケースにより、取る人によっては非礼と捉えることもあるので、急遽、葬儀などの式や行事に参加する場合は最低限の知識は頭の片隅にでも置いておいたほうがよいでしょう。
まとめると、参列の使い方としては、遺族やその親族ではない立場で葬儀、告別式に出席する場合ということになるでしょう。ちなみに結婚式には列席という表現は控えたほうがようようです。
参列の豆知識:意外と知らないことの多い葬儀や告別式での最低限の流れとマナー
参列する立場ではまず受付を済ませます。受付では「ご愁傷さまです」を用いた短い挨拶で済ませ、会場で遺族とお会いしたとして、それがたとえ親しい間柄だとしてもその場は軽い合図や会釈、言葉を交わすにしても短く済ませることが肝要でしょう。
お坊さんの読経中はその場で動かず、席が空いていれば静かに腰かけ、参列者が多数のときは立って拝んでいるのが無難でしょう。
そして一番の悩みが、自分の順番まで必死に前の人のやることを観察してしまうのが焼香でしょう。焼香の流れは、まず自分に順番が回ってきて焼香台の前まで進みます。遺族側、続いて僧侶に頭を下げます。遺影に向かってもう深く頭を下げます。左手に数珠、右手の親指、人差し指、中指で香をつまみます―香を高さまでもってきます。香を香炉にくべます(香炉に落とす)。この行為を4,5回繰り返し、合掌をして下がる際に遺族に再び頭を下げ、元にいた席、あるいは場所に戻ります。
そして出棺です。出棺では帽子やコートは脱いで、両手を合わせて見送ります。その後は、特別に遺族からのお誘いなどがないときは静かに立ち去りましょう。