線香は、メソポタミア文明が起源とされている。仏教の発祥の地インドでは熱帯気候の影響で遺体の腐敗が早く、その臭いを消すために使用され、その後仏教と共に伝えられた。
日本では主に、供養の際に使われることが多い。その理由としては、自分の身と心を清めるためや煙を通じて神様に感謝を伝えるなどが挙げられる。匂いを嗅ぐと、心が落ち着くのは、このためかもしれない。近年では、供養の時だけでなく自宅で日常的に線香を焚く習慣も出てきた。それにともない、様々な匂いのするものが開発されている。
有名なお菓子も香りとして登場
線香は大きく分けると二種類あり、仏壇やお墓、祖父母の家などを思い出す、有名な杉線香、香木・アロマ系などの香料を原料にした匂い線香がある。近年では、この匂い線香が増えている。
私が気になった香りは、ラベンダーや白檀の香りにローズの香り。そして最も興味があるのは、ミルキー、ミルクキャラメル、いちごみるく、サクマドロップの香りがするものなど、誰もが知っている、お菓子の香りだ。香りだけでなく、パッケージもそっくりに作られており、思わず食べてしまいそうだ。そんな私のようなものに対して、「食べられません」という注意書きはありがたい。
こうしたものの普及は、故人へのお供え物をオリジナルにできる、お菓子が好きな故人に贈ることもできるなど、幅広い年代にも知ってもらういい機会になるだろう。
ペット供養専用のものまで販売されている
そして、ペット供養専用のものまで販売されている。
煙や灰をできるだけ少なくし、一緒に暮らすペットへの配慮をしたもの。お香感覚で使用できる、甘い香りがするものなど、種類も豊富である。いづれも、パッケージには可愛らしい動物のイラストが載っており、ペットが生きていたときの可愛さを表現したのだろう。
線香の魅力とは
歴史も古く、供養にはかかせないものである。
そして最近では、様々な香りが登場することにより、癒しの一つとして日常生活でも使われるようになった。
個人的にも好みの香りが何種類かある。その日の気分によって、香りを変えることができるため、楽しみの一つでもあり、落ち着く時間でもある。忙しい現代人に、ほっと一安心する一つの方法として、線香を焚く事をおススメしたい。 そして、本来の使い方である、大切なあの人の供養のためにも、お気に入りのものを見つけてみてはいかがだろうか。